現在、学校の先生方はITを専門的に習ってきていない方が多く、どうしても苦手意識を持たれがちです。しかし、実際の現場ではパソコンを使った業務を避けて通ることはできません。そんな先生方に対して、どのようなお手伝いができるかを考えました。

単に私たちがパソコン操作を教えたり、業務を肩代わりしたりするのも一つの方法ですが、先生方が「授業でこれを使いたい」「自分たちでこんなことを実現したい」と思ったときに、それを形にする視点や技術が不足しているという現状があります。そこで、先生方の「こんなことが実現できたらいいのに」という思いを受けて、私たちが実際にツールを開発したり、世の中にある既存のツールを評価したりする活動を始めました。

自分たちが実際にツールを操作し、「学校現場で使うなら、こうした方がいいよね」という評価を提示することで、先生方がITを取り入れやすくなるきっかけを作りたいと考えています。私たちが作ったものを「ダウンロードして使いたい」と言ってくださる方が現れることを願って、日々活動しています。

具体的な活動内容とステップ

具体的な活動としては、「ツールの評価」と「ツールの開発」の二本柱で進めています。

「評価」は、評価候補となるツールをあらかじめリストアップしています。隔週月曜日の21時から開催しているミーティングの時間を使い、実際にツールを触りながら「学校の先生目線で、授業や校務に使えるかどうか」を「いいね」「悪いね」と言い合いながら評価していきます。この評価の様子はYouTubeライブで公開しており、どなたでも見られる状態にしています。

「開発」は、T-KNITの正会員の中には現役の先生もいらっしゃいますので、その方々から「こんなのがあったら嬉しい」という要望をヒアリングしながら制作を進めています。

定期ミーティングのスタイルは、基本的にはSlack内のハドル機能を使っています。実際にツールの評価を行う場合はZoomに切り替え、YouTubeライブと接続して生配信を行います。ツールの「やってみた動画」をリアルタイムで制作しているようなイメージです。

代表的なプロジェクトと開発事例

これまで開発・提案してきたオリジナルツールには、さまざまなものがあります。

たとえば「自動席替えシート」です。 単にランダムで席を決めるだけでなく、統計学的な要素を取り入れたツールです。具体的には「マヤ暦」という仕組みを組み合わせ、子供たちの誕生日などを入力することで、その子が持つ「顕在的な特性(顕在化)」と「内面的な特性(潜在化)」の両面を考慮します。これによって「この子とこの子は実は相性が良い」といった判断を行い、最適な席替え案を作成するツールで、実際に先生にも活用されました。

その他にも、以下のようなツールを制作・提案してきました。

  • 面談の日程調整アンケートシート
  • Googleフォームの通知設定ツール
  • 時間割り作成シート

また、非常に大きなプロジェクトとして取り組んだのが、「学習指導要領を活用したスキルツリーセット」の開発です。 学習指導要領のデジタルデータには、カリキュラムごとにナンバーが振られています。私たちはこれを活用し、例えば不登校の子供が自宅で学習した際に、自分の進捗を可視化できる仕組みを作ろうと考えました。 3年生の算数で「小数の計算」をクリアしたら、シート上のその項目がピカンと光り、「次にやるのはこれだよ」と示されたり、まだ終わっていない場所が赤く表示されたりするイメージです。

すべて光らせたらゴール、というゲームのような感覚で取り組むことで、その子の得意・不得意や、どこまで理解できているかが一目でわかります。これは先生や企業の方々と協力しながら進めていた、非常にやりがいのあるプロジェクトでした。

チームの特徴と「多様な視点」の重要性

私たちのチームには、パソコン教室の先生がプロジェクトリーダーとして参加しており、最近ではAIも駆使しながら、水を得た魚のように次々とツールを作ってくれています。

しかし、専門家だけで作れば良いわけではありません。実は「ITが全くわからない人」と「現場の先生」の存在が非常に重要です。 詳しい人だけで作ると、「わかっている」というバイアスがかかってしまい、操作のエラーや使いにくさに気づけないことがあります。だからこそ、「パソコンなんて全然わかりません」という人が「これってどういう意味ですか?」と質問したり、「うまく動かないんですけど」と声を上げたりしてくれる役割が、開発には不可欠なのです。

また、パソコン教室の先生だけでは、学校現場が何に困っているのかまではわかりません。そのため、ネタを提供してくれる先生の存在も本当に重要です。「こんなことができたらいいな」という夢物語のような要望をもらうほど、チームメンバーはやりがいを感じます。

現場の先生や関係者の皆様へのメッセージ

学校現場の先生や関係者の皆様、日々の業務の中で「こんなツールがあったらいいな」と心の隅で思っていることはありませんか? その思いを、ぜひ私たちに届けてください。「正会員にならないと依頼できない」といったルールはありません。

「こういう状況で困っている」というお話をいただければ、私たちの開発イメージも膨らみますし、必要であれば詳しいヒアリングをさせていただくことも可能です。皆さんの「困った」を解決するお手伝いをしたいと考えていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。よろしくお願いします。

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