なぜ?『編む』を意味するKNITを付けたのか?

『繋がる』では弱い

繋がるイメージ

KNITという珍しい英語を使ったのは『強固な結びつき』『それぞれの相関関係』を持ちたいと思ったからです。

最初は繋がるという意味でT-LINKにしようと思っていたのですが、繋がるという言葉は意外と人同士の関連性が弱いと思っていました。

例えばFacebookで『友達』になっただけでは、人は本当に仲良くなったとは言えません。繋がるだけでは教育界は変えられないと思ったのです。

結ぶでは一対一

結んでハートにする

次に浮かんだのは『結ぶ』でした。

しかし、結ぶは英語がTieなので、ちょっと語呂が良くなかった。

さらに結ぶという言葉は関連性が一対一のようなイメージを持ったのです。たしかに強固な結びつきですが、結ぶだけでもまだ足りないと感じていました。

編むは強固であり、美しい

毛糸

最後に浮かんだのがニット帽のKNITです。

ぐちゃぐちゃにこんがらがって雁字搦めになっている…それが教育業界。この線をキレイに整えたとき、どんな国にも負けない教育ができる。その可能性がある。

そのためには一本一本、意味のある結びつきを作り、解けない、美しい

まるで地球のような球体のイメージを持ったので、KNITを使うようにしたのです。

何を編むのか?

教育を中心とした『すべての』社会問題を編み直す

さまざまな社会と教育

実は『教育』というものは非常に複雑な構造をしています。

学校は社会のすべてをコンパクトにまとめたような場所になっているのです。

そのため、課題も多岐に渡ります。

学校課題、社会課題、家庭課題、政治課題、宗教課題…。

これらすべてが複雑に絡まっているのが教育業界です。

教育界を良くしようと思うと、この課題はなぜ生まれているのか?のそもそもを問い直し、再構築する必要があると感じています。

一人ひとりの声、現場の声に耳を傾け、本質をついた編み直しをする

現場の声

大事なことは自分たちの思い込みで動かないことです。

そのためには現場の声をしっかり聞いていくことを大切にしています。

現場というのもまた多岐に渡ります。

学校課題…教員、講師、事務員、PTAなど

社会課題…起業家、子供会、催事など

家庭課題…地域住民、保護者、核家族など

政治課題…議員、議員後援会、教育委員会など

宗教課題…寺、スピリチュアル、自分自身(価値観)など

これらの課題を俯瞰的に見るために自分たちも軸を持ち、現場にとって耳の痛い話かもしれませんが、本質をついた活動を行っていきます。

どのように編むのか?

みんなの小さな力を集めて大きな力に

集まる人々

一人ひとり持っている力は違う。そのために理念に共感した共感者集団を創ることが大切だと思っています。

一緒の目的を持っていると話も通じやすく、アイディアも生まれやすい。

そして小さな力しか持っていなく、「何もできない」と思っている人でさえも、関連して必ず意味がある存在なんだと感じてもらうようにしていきます。

例えば…

戦争を終わらせるために、洗濯というスキルは必要でしょうか?

答えは必要なのです。関係していないように見えているだけで関係しているのです。

このように小さな力でさえも編み込ませることで気持ちの掛け算が起こり、100%以上の力が発揮される。そんな共感者集団ができあがれば世界を変える大きな力になるだろうと感じています。

『みんな』を良くするのではなく、『あなた』を良くする

foryou

『あなたたちではなく、あなた自身を見る』

これは大切にしている考え方の一つです。

学校の組織を良くするのではなく、一人ひとりの考え方を尊重する。

地域に住まう人ではなく、地域の○○さんという意識を持つ。

もちろん、会員の皆さんではなく、会員の○○さん。

一人ひとりの考え方や、価値観、スキル…そういった点を重視し、あなたたちを知っているんじゃなくて、あなたを知っている

これが言えるようになるように意識を持って活動します。

なりたい自分に1%ずつなる

ハートがマラソンしてゴールを目指す!

一人ひとりの幸せを1%ずつ創ることを大切にしています。

この自分の幸せを創る上で大事な点が2つあります。

自分のなりたい理想像と軸を持つ

自分の「なりたい!」を叶えるためには、どんな人になりたいのか?何を成したいのか?を思い描いていなければいけません。

その理想像がなければ、どこを目指して良いのか?が分からなくなってしまうのです。

そのため、内外問わず一人ひとりの軸を創るお手伝いをしていきます。

認め合い、絆を創り、自分だけではなく、仲間の応援をする

もうひとつ大事な点は自分ではなく、仲間の応援をするということです。

なぜ自分だけを応援しないのか?というと、人はより遠くを目指そうとした時、一人では進めないからです。

例えば100人の人が集まった時、自分で頑張ろうと思うと1人の力しか出ません。

しかし、もし仮にその場の全員が「自分以外の人の力になる」という気持ちになれたら、全員が99人の力得られるのです。

本当に難しいことだと思いますが、このイメージを持つことが教育界を変える上で最も大事なことだと考えています。

編むことによって幸せの循環を創る

教員が輝くと、子供が輝く
子供が輝くと、保護者が輝く
保護者が輝くと、地域が輝く
地域が輝くと、学校が輝く
学校が輝くと、社会が輝く
社会が輝くと、日本が輝く
日本が輝くと、未来が輝く

この連鎖を生み出すため、私達は教員を輝かせる活動をしています。

私達から教員へ

私達、T-KNITは直接的に子供を助けていません。しかし、最終的には子供を助けていると思っています。

なぜかというと、幸せになった教員はその幸せを子供へ渡してくれるだろうと考えているからです。

教員がもっとも幸せだと感じるのは子供の笑顔を見ること。

この幸せの連鎖を創るために、私達は敢えて子供を助ける活動をメインにしていないのです。

教員から子供へ

幸せになった教員は子供にとって良い見本となります。

そして、答えを押し付けたりするのではなく、共に考え、寄り添ってくれる伴走者になってくれるはずです。

それは子供にとって、保護者以外の信頼できる第三の大人。そして、初めての尊敬できる大人です。

子供の中で一番辛い社会課題は何かというと、「親から愛されない」ことだそうです。

そうした時に最初に味方になってくれるのは先生以外にいません。真に子供のためを思って動ける幸せな先生からならこうした課題をクリアできると考えています。

子供から保護者へ

保護者が見たいのは自分の子供の幸せな姿です。

どんな保護者であっても、つまらなそうに、悲しそうにしている我が子を見るのはとても心が辛くなります。

学校での出来事を楽しそうに話してくれたり、できないと思ってたことが、どんどんできるようになり、軸や、考え方もハッキリとして成長している姿を見て、嬉しくない親はいません。

そんな子供を見るからこそ、親もなりたい自分を考えるようになります。

子は親の考えを実演する名優です。そして、その逆も然りなのです。

保護者から地域へ

なりたい自分像から志を持ち、夢を叶える保護者がどんどん生まれると、地域が活性化していきます。

これは教育という観点から見ると、一見関係のないように見えるかもしれません。

しかし、このように大人がイキイキと働いている姿がとても大切で、出会う人すべてにポジティブな影響を与えます。もちろん、この出会う人の中に子供も含まれています。

教えるのではなく、魅せる。

そのためには地域・社会の大人が幸せそうに働き、「早く大人になろう!楽しいよ!」って誘(いざな)ってくれる地域が生まれることが最高の教育だと考えています。

地域から学校へ

学校は学校だけで仕組みを変える力をそれほど持っていません。

学校が真の改革をするためには、周りの地域の協力が不可欠なのです。

なぜかというと、現在、多くの学校の働き方改革は地域社会を気にした表面的な改革しかできていないからです。

そのためには、学校を取り巻く地域が協力的な対応や、態度を示すことで学校の固くなっていた心が解きほぐされて、学校の本質的な改革に学校から迫っていけるようになります。

学校から社会へ

理念もあり、特色もあり、地域の連携もスムーズで、さらに教職員もイキイキとした素晴らしい学校ができあがると、子供の学びの質が良くなります。

質の高い学びとは表面的に点数だけ高い子供ではなく、本質的に物事を理解しようとし、自身が志を持って、諦めることなく活動できる自律的な子供が生まれる教育です。

このような子供が増え、その子が大人になる頃には今まで生み出せなかったものや、なぜやっているのか?という本質を問い直せるような大人が増えていくでしょう。

社会から日本へ

このような大人が作った社会は素晴らしい日本へと変化していくでしょう。

日本は今でさえも、裕福な国です。

物は豊かですし、落とし物を落としても戻ってくるように心がキレイで、空気を察したり、識字率も高いので、誰もが高次元のコミュニケーションができます。

しかし、今の日本に足りないのは心の豊かさです。自分のことが嫌いだったり、未来に展望を持てなかったり、自分自身が何をしていいのかが分からないとふさぎ込んでしまう。

私達が行う活動で、このような子供が最終的に先生や、周りの大人の手によって素晴らしい変革を起こしていく。

素晴らしい社会が創る日本は必ず素晴らしい日本になると信じています。

日本から未来へ

最後にこのような日本の姿は周りの国々から評価されるだけでなく、今後生まれてくる子供にも影響を与えるでしょう。

心が豊かな大人がたくさんいる日本。

そんな大人の背中を見て、

「僕はこんな生き方がしてみたいんだよ」

「その夢いいね〜。僕はこんな生き方が最高だな」

「早く大人になりたいね」

そんな将来に希望を抱くような会話を学校ではなく、いつもどんな時でも聞ける。つまり日常から聞いてみたい。

夢物語のように感じるかもしれませんが、それをどうしたら実現できるのか?を真剣に考えているのがT-KNITのビジョンです。