今回はネットで見かけたとある投稿から
「コミュニティスクールがあったらPTAはいらないのかな」
コミュニティ・スクールとPTAってよく似たようなものだと混同されがちですが、一体どうしたら良いのか迷っている方も多くなっていますね。
PTA廃止!の傾向が増えている昨今、一体どうしたら良いのでしょうか?
今回はコミュニティ・スクールがあったらPTAはいらないのか?について話していきたいと思います。
⭐ PTAはなぜあるのか?
PTAのそもそも目的は幼児・児童・生徒の成長を図るために、保護者と教職員が繋がり合い、学び合い、協力しあいながら、振興に努めていきます。
子どもの教育は本来、保護者のもの。
しかし、今の時代では、教育は学校で行うものという意識が強まっている気がします。
そういった点では、保護者と教職員が信頼して教育責任の分担を行う必要もあると感じています。
⭐ コミュニティ・スクールとPTA
では、コミュニティ・スクールが設置されてきたらPTAはいらないのでしょうか?
これは地域によって答えは違うと思いますが、基本的にはそれぞれ残る可能性はあるな〜と思っています。
それは目的の違いと、保護者の意見の集め先の2つの理由からです。
目的の違い
コミュニティ・スクールの目的は『学校を核にした地域づくり』です。
これは教育という範疇を飛び出し、町の活性化や、人づくりなどにも手を入れた地域創生計画ともとれます。
PTAは保護者と教職員の成長・連携と、子どもへの還元が目的。
つまり、コミュニティ・スクールは社会のためにというマクロな視点で、PTAは子どものためにというミクロな視点で動いているため、噛み合わない部分が多くなります。
それを統合するのは不可能とは言いませんが、簡単ではないでしょう。
保護者の意見の集め先
もう一つは保護者の意見の集め先です。
保護者が関わる組織というのは自身で何か活動をしていなければ、それほど多くありません。
その筆頭となるのがPTAです。
コミュニティ・スクールの委員にPTA委員長や、委員が選ばれることが多いのは、PTAには保護者の代表が集まっているという認識があるからです。
そして、学校運営協議会で保護者を呼んで自由に話してもらう…というところまで、できているところはまだまだ少ない印象です。
そうした時に、保護者の意見を集められるのはPTAしかないと思います。
⭐ コミュニティ・スクールとPTAが共存するために
実際に学校運営協議会委員として参画したり、地域学校協働活動推進員として動いたりといろんな地域を見させてもらっていますが、戸惑っていると感じるのは『どこまでがCSで、どこからがPTAなのか?』というところです。
例えば、実際に自分の関わっている学校では「見守り活動を強化してもらいたい!」という声が学校運営協議会で話しがあった時、PTAとして見守り活動は行っていました。
それが朝だけだったので、放課後にも範囲を広げるために、地域の人たちの協力を得ながら、見守りを強化することになり、放課後は学校運営協議会の管理の元、地域学校協働本部の活動として組み入れることになりました。
このようにすることで
登校の見守り=PTA
下校の見守り=学校運営協議会
と棲み分けができたのです。
このように今まで行ってきたことも大事にしつつ、足りていないところや、課題はどこかに着目して、進めるようにするほうが良いかと思います。
本当に大事なのは『子どもたちにとってより良い環境を整える』ことと、『地域の住人が仲良くなっていく』ことだからです。
その目的を忘れずに対話を重ねていく必要がありますね。