群馬県東部教育事務所様よりご依頼いただき、管内の教職員、地域学校協働活動推進員、学校運営協議会委員の皆様を対象とした研修会にて、講演とワークショップを行いました。

開催概要

項目内容
イベント名CSと地域学校協働活動、みんなで創る「自分ごと」 ~学校・地域・行政のわくわく未来づくり会議~
開催日2025年11月27日
場所みどり市笠懸公民館
講師代表理事 塩畑 貴志

依頼元の組織の紹介

今回のご依頼主である群馬県東部教育事務所様は、管内の学校におけるコミュニティ・スクール(CS)や地域学校協働活動の推進をサポートされています。

前年の西部教育事務所の前に僕を発見してくださっていて、「呼びたいと思っていたのに先に西部に先を越されてしまった!」と言ってくださっていました。ありがたいです(笑)。

ご相談いただいた当初、管内では地域によって活動の進捗に差があり、一部の地域を除いては「これからどう進めていけばいいのか」と模索している段階でした。

特に、

「管理職が準備を全て行い、委員の皆様は『お客様』状態になってしまっている」
「形はできたけれど、実質的な連携にどう繋げればいいか分からない」

といった悩みを抱えていらっしゃいました。

そこで、「形式的な会議ではなく、関わる人たちが主体的に動けるようなきっかけを作りたい」という熱い想いを受け、今回の研修が企画されました。

講演・研修のテーマ

テーマは、『地域学校協働の主体』です。

CSや地域協働活動において最も陥りやすい罠、それは「誰かがやってくれるだろう」という受け身の姿勢です。先生が頑張りすぎると、地域の方は「お手伝い」感覚になりがちですし、逆に行政主導すぎると現場の熱量は下がってしまいます。

そこで今回は、「お客様」から「主役(当事者)」へ意識を変えることを最大の目的としました。

「やらされる」のではなく、「自分たちがやりたいからやる」。そう思えるようなマインドセットの変革と、具体的なアクションへの接続を目指してプログラムを構成しました。

活動の様子

それぞれの立場へ届けた「主体性」のメッセージ

今回の講演では、いつもの一律な説明に加え、教職員・地域住民・行政職員、それぞれの属性に向けた個別のメッセージを届けることに注力しました。

現状として、「管理職が全部お膳立てをしてしまい、委員さんは座っているだけ」というケースは少なくありません。これでは先生方の負担は増える一方で、委員さんも「何をすればいいのか分からない」という消化不良を起こしてしまいます。

私からは、「先生方は抱え込みすぎず、地域に頼っていい」「地域の皆様は、お客様ではなくパートナーとして、できることを提案してほしい」と、それぞれの立場での主体の持ち方を具体的にお話ししました。

「誰かがきっとやってくれる」という空気が会場から少しずつ薄れ、「自分たちには何ができるだろう?」と自分ごととして捉え直す表情の変化が見られたのが印象的でした。

地域学校協働活動とは、決して難しい制度の話ではなく、「私たちの未来をどう創るか」という自分たちの物語なのです。

アイスブレイクで「硬さ」を「笑顔」に変える

研修の冒頭、会場には独特の緊張感がありました。

「勉強会」という名目で集まると、どうしても身構えてしまいがちです。しかし、関係作りの土台がない状態で難しい議論をしても、良いアイデアは生まれません。

そこでワークショップの導入として、「子どもの頃、楽しかった学校行事は何ですか?」というテーマで対話をしていただきました。

すると、それまで静かだった会場が一変しました。「運動会が楽しみだった」「給食のあの食事が忘れられない」といった思い出話に花が咲き、あちこちで笑顔と笑い声が溢れ出しました。

また、会議の雰囲気を柔らかくするテクニックとして『拍手』の実践も行いました。

「意見が出たら、まずは拍手で受け止める」。たったこれだけのことですが、心理的安全性を作るには絶大な効果があります。このワークを通じて、参加者の皆様の肩の力が抜け、「ここなら何を言っても大丈夫だ」という安心感が会場全体に広がっていきました。

2025年 群馬県東部CS研修5

進むペースは違っていい。「焦り」を手放すアドバイス

ワークショップ中、興味深い場面がありました。
あるグループは付箋がどんどん貼られて議論が先に進んでいる一方、別のグループでは最初の話題についてじっくり話し合っていて、一見すると手が止まっているように見える場面がありました。

周りが進んでいるのを見ると、どうしても「私たちは遅れているのではないか?」と焦ってしまうものです。

そこで私は、会場全体に向けてこう伝えました。

「進むペースは違っていいんです。このグループのように、じっくり話し合うことが必要な時期もあります。隣がすごくても焦らないでください」

学校や地域によって、置かれている状況も人間関係も異なります。無理に足並みを揃えることよりも、その場にいるメンバーが納得いくまで対話することの方が重要です。

「草取り隊など、目に見える形で取り組みやすいものから実績を作ればいい」というスモールステップの提案も交え、「自分たちのペースで、無理なく楽しく続けること」の大切さをお伝えしました。

その言葉に、多くの参加者の方がホッとした表情を浮かべていたのが印象的でした。

今回の成果

終了後のアンケートでは、不安が自信に変わったという声を多数いただきました。その一部をご紹介します。

塩畑先生の熱意あるお話に圧倒されました。ご自分で学校のCS活動を活発化させた経験をもとに話されているので説得力がありました。ワークショップではいろいろな話が聞けて大変勉強になりました。ありがとうございました。

コミュニティ・スクールとはなにかずーっと「?」でした。本日は、やれそうだ→そうかなるほど→できるかも。私の頭の中で一歩でます。よかった。

草取り隊など、目に見える形で取り組みやすいものから実績を作っていくことの重要性を教えていただきました。感謝されることも大切であると感じました。本日はありがとうございました。

CSの発足、企画、運営はハードルが高いと感じていましたができることをできるところからでいいと勉強させていただき、大変参考になりました。ありがとうございました。

「CSは難しいもの」という固定観念が解け、「これならできるかも」「やってみたい」という前向きなエネルギーが生まれたことが、今回の最大の成果だと感じています。

まとめ

「CSはハードルが高い」と感じていた皆様が、帰る頃には「これならできそうだ」「草取りから始めてみよう」と、具体的な一歩を見つけてくださったことが、講師として何より嬉しく思います。

学校と地域が連携するには、まずお互いを知り、仲良くなることから。

今回の研修が、群馬県東部の皆様にとって、わくわくする未来づくりのスタートラインになれば幸いです。

ご参加いただいた皆様、企画してくださった群馬県東部教育事務所の皆様、本当にありがとうございました!

講演・研修のご依頼はこちら

「地域の方を巻き込むきっかけを作りたい」
「学校運営協議会が形骸化していて困っている」
「もっと楽しく、分かりやすいCS研修をしてほしい!」

そんな教育委員会様、学校関係者様は、ぜひお気軽にご相談ください。
オンラインから対面でのワークショップまで、地域のニーズに合わせたプランをご提案します。

👉 講師:塩畑貴志へのご依頼・プロフィールはこちら

👉 過去の講演・研修実績一覧はこちら