さて、今回お答えする質問です。

「質問ではなく感想ですが「校長が意外と寂しい」と書いてて、言われてみればなるほどなるほどと思いました。今日のコミュニティスクールの仕組みに期待していますし、うまくいってるケースだとどんな変化が生まれているのか気になりました。」

学校には必ず校長先生がいます。

しかし、校長とは意外と孤独な存在だったりします。

そんな中、コミュニティ・スクールではどうやって校長と肩を並べて歩けるのでしょうか?

リーダーは孤独で寂しい

今回の質問…というか、感想ですが、校長が意外と寂しくなるものなのかという話が出ていました。

校長に限らず、リーダーとは孤独になるのが常です。

というのも、リーダーは多くの出会いがあり、いろんな人の悩みに直面します。

そして、その分だけ他の人よりも考えることが多く、いろんなアイディアや、施策を打ち出したりするものです。

しかし、その考え方に理解を示してくれる人がいる一方で、逆にまったく理解されなかったり、反発をもらってしまうこともあります。

この時、「なぜその考えに至ったのか?」「なぜやることになったのか?」という真意はリーダーの中にあり、多くの人は知りません。

会社であれば、日頃からコミュニケーションをとり、情報を共有する機会を増やすことで解決できるかもしれません。(実際はそう簡単な話ではないですが)

しかし、学校では忙しさもあるし、年単位で人が次々に入れ替わってしまうため、コミュニケーションをとる頻度が極端に少ないのです。

校長は2〜3年で交代するようなシステムなため、余計にコミュニケーションが不足しています。そのため、誰にも相談できないような状態で学校を経営している方も多いと聞きます。

リーダーは孤独で寂しいものですが、校長は輪をかけて孤独な状態なのです。

学校運営協議会で校長の悩みを聞く

学校経営がうまくいっていない時こそ、学校運営協議会の真価が問われる時だなと思っています。

僕が関わっている小学校でトラブルがあった時、校長先生の話を聞いてみようという内容で学校運営協議会が開かれたことがあります。

その時は実に1時間ほど校長がどこにも出せなかった想いを吐露してくれました。それと同時に「自分たちにも何かできることはないのか?」と、委員さんが学校に来る頻度が増え、授業支援や、校務支援があり、会議もたくさん開かれました。

学校運営協議会が活性化するのは、やはり子供たちを取り巻く環境で課題が見つかった時。

その課題を一番よく知っているのは、やはり校長なのです。

学校運営協議会では、なかなか先生たちが悩みを話してくれないということが悩みになったりもするケースが多いです。

しかし、地域側からオープンな気持ちで関わり、「どんな話でも受け止めますよ」「秘密は絶対守りますよ」と関わり続けることで、本当に困った時に話をしてくれるかもしれません。

うまく行っているケースを知りたいという質問でしたが、うまく行っているケースは学校も地域も、お互いの課題感をいつでも共有できる関係性を築けていると「うまく行っている」と感じられるのではないかなと思います。