こんばんは!

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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地域に根差した教育とは一体なんでしょうか?

皆さんの住んでいる地域では学校との連携や、学校と地域が密接に関係している場面がありますでしょうか?

今日はそんな地域と学校について考えていきます。

📝負担は減らず、業務量は増える

7/31に改めて今年度の全国学力・学習状況調査の結果が文科省から公表されました。

児童生徒の学力についても気になるところではありますが、今回は学校への質問について気になる事柄がありました。

それは、「保護者や地域の人との協働による取組は、教員の業務負担軽減に効果がありましたか。」という質問に対する回答。

文科省はコミュニティスクールなどさまざまな業務などを地域へと委託するような形で地域協働を掲げてきました。

学校がプラットフォームとなることで、つながりを作り、必要な人材を必要な場所で輝かせるという理想像の実現を目指していたわけです。

しかし実際には教員の負担感は完全に軽減されているわけではなく、一部の学校では地域との連携に対して業務が軽減されたと実感していることもないようです。

国立教育政策研究所参照

令和5年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料

むしろ中には、諸々の調整によって業務が増えたという否定的な意見もあるようです。

👫これまでとこれからと

では、コミュニティスクールなど学校と地域を結びつけようという動きはマイナスに働いてしまうのでしょうか。

これまでも、地域と学校等の関わりは名称こそないものの各自治体、各学校単位で行われていました。

連携授業や地域貢献活動、社会科見学などさまざまな場面でです。

そういった個々にあったつながりも含めて一つのシステム化をしていこうというのがこれからの考え方です。

そのため、学校の教員としては何か業務が改善されるのかと思いきや、結局のところ学校側が動いていかなければならないという負担感を感じてしまっているわけなのです。

長期的な目線で見れば今を少し頑張って制度化していければ教員の負担感も減っていくかと思いますが、そのためにはやはり、より綿密な地域への周知徹底が必要になっていくことでしょう。

♻️持続可能な理想的な学校作りを

教育は学校だけで行われる者ではありません。

学校での教科学習、生徒指導だけでなく、家庭での人間的な成長と他家庭との文化の相違を感じたり、自分の住まう地域の成り立ちや土地柄を知って地域創生につなげたりと、いろんな場所が協働していくことで子どもは育っていきます。

現状、学校と地域の連携は理想的な状態であるとは言い切れません。

学校の中で精力的に活動されている先生が地域にアプローチをして、地域の中で教育に関心の高い方が無償で評議員などかかわりを持っていただける。

現状のどこか善人説に頼っている制度的な問題点を解決しないことには、どうにもならないでしょう。

地域移行であったりと何か業務を押し付け合うのではなく、協働をしながら支え合えるところは支え合う、そんな学校、家庭、地域の3本柱の教育こそがこの先も必要になっていくのではないでしょうか。

ぜひ、コミュニティースクールについては下記記事をご覧ください。

コミュニティ・スクール(学校運営協議会)作り方マニュアル 〜地域が学校の運営に参画し、地域と学校の真の協働を目指す取り組み〜