- コミュニティ・スクールの背景にあるものって?
- コミュニティ・スクールがあるとなぜ良いの?
どうも、ソルティーです。
地域と学校がもっと連携できるようにしたい!協働をしたい!と思う方もちょっとずつ増えていますよね。
コミュニティ・スクール自体も導入数が5000件を超えてたり、実施する学校がものすごく増えてきた傾向にあります。
じゃあ、どうしてコミュニティ・スクールって増えてきてるの?そして、コミュニティ・スクールってどうして作られたの?っていう背景についてお話をしていこうと思います。
コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の目的
コミュニティ・スクールの目的は地域と共にある学校づくり。
今、コロナの影響で生活リズムが崩れたり、学校に行く理由を見失ってしまった子がいます。そういう子は不登校になってしまっています。
さらに受け皿がなく、途方にくれているお母さんも多いです。これから少子化になるので、民間で学校を作っちゃおうって動きが活発化しています。
そうした時に公立の学校としてはどんな違いや、メリットがあるの?を具体的に分かりやすく、目標・計画を打ち出す必要があるんですね。
そこで「地域みんなで自分たちの学校を作っていこうよ!」って、つながりを充実させ、一丸となって取り組むことがコミュニティ・スクールの大事な視点となります。
コミュニティ・スクールの背景にある3つの理由
コミュニティ・スクールの始まった背景と、なぜ今、コミュニティ・スクールに注目が集まって増えてきているのか?
そこには3つの理由があるんです。
少子化と統廃合でだんだん学校に人が少なくなってきた
高度経済成長期以降の日本は少子高齢化とか都市化が進行して、人口の流出入が急速に進みました。
その影響でこのような困った流れができ始めます。
- コミュニケーションの不足が目立ち始める
知らない人が隣にいる、全く関わりのない人ばっかり、初めて会うから話しかけにくいなど
- 過疎化が進んでしまう
仕事もないので、生活にならなくなってしまうことも多く、他の県に移るケースが多い
- 地域も空き家が目立ち、空洞化が始まる
どんどん人口が減り、学校と地域の距離も遠くなって、疎遠になっていく
- 地域と学校の連体意識が希薄になっていく
教職員の数も少なくなり、全然違う場所からこっちにやってくるケースも増えました
- 核家族化や、地域の連携も減り、子どもたちを取り巻く教育環境が厳しくなる
助け合うのではなく、叱ることがベースになってしまう。心配や、不安が先に来てしまう
- 子どもたちの教育荒廃が広がっていく
非行、暴力、いじめ、登校拒否など子どもたち自身の行動が変化し始める
- 画一的な行動や、硬直して柔軟な対応が取れず、例年通りにするのが当たり前になってしまった
課題は分かっているけど、踏み込めなくなってしまっている
この流れ、負のスパイラルのようになって、どんどん悪い影響が広がっている…それを打開しようって始まったのがコミュニティ・スクールです。
ちょっと前の話になるんですが、コミュニティ・スクールが始まったっていうのは学校の統廃合問題っていうのが大きな理由です。
ま、一番は少子化ですね。
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子どもの特性が見えるようになって多様な関わりが必要になった
そうした中で子どもの特性とかが見えるようになって、いろんな大人と関わったほうが良いよねって話になりました。
これは発達障害(ADHD、アスペルガー、ASDなど)とか、学習障害(ディスレクシア、ディスグラフィア、ディスカリキュアなど)なんて言うのも見かけるケースも増えてきました。
今は読み書きができない子とか、とてつもなく人への嫌悪感を示す、食物アレルギーを持っちゃったりとかいろんな子供が出てきたのも背景として挙げられると思います。
一人では子どもを見るのには限界がある
職員不足により、ティーム・ティーチングの実現もなかなかできない
そうした時に学校の先生って、ほぼ一人で見るケースが多いんです。なぜかというと、学校の先生になりたがる人も減って、教職員の数が減少傾向にあるからです。
もちろん、ティーム・ティーチングっていう二人で授業をやっていきましょうっていう仕組みはあるんですけど、そのティーム・ティーチングもほとんどが、学校から認められた有識者みたいな人じゃないと学校に入れる機会がほとんどないので、なかなか実現できません。
一番子どもにとって何が大切なのかというと、子供達って「困ったなあ」、「分からないなあ」、「どうすればいいんだろう」っていう風に、一人一人つまづくポイントの時に声をかけること。これが実現できないんです。
子どものつまづくポイントを見逃してしまう
そのつまづくポイントと、つまずく大きさは個々によって違うんですね。でも、その時に学校の先生ってだいたい一斉に教えるティーチングを主体にやっています。
「これ見えるか?これわかるか?はい、この問題解いてみろ」みたいな形で、あの黒板に書いたものを一斉に教えて一斉に進めているんですよね。
でも、子供一人一人で進捗度が違うんです。
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コミュニティ・スクールは背景に対してどのように作用するか?
そこで、コミュニティスクールっていうのがあって、地域人材を巻き込んだり、一緒に運営に携わってもらうことを推進しています。
地域学校協働本部というボランティアチームの結成によって地域人材の手を借りる
一番は地域人材の手を借りるのが大切。
地域学校協働本部という学校支援組織を取りまとめる組織を作って、「ボランティアチームの人に授業に入ってきてもらいましょう」っていう風に決めたら、地域の人たちが授業にワラワラ入ってくることが可能になるんですね。
もちろん、ボランティアの人は全然授業教えられないです。ど素人なんですけど、その人たちは役に立ちます。
なんでかって言うと、一番大事なのって子どもたちが「わかんない」っていうことに共感することなんですね。
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とにかく個別最適化が求められ、一人ひとりに柔軟なサポートをするためには目がたくさんないとサポートできない!
子どもにとって、一番大事なサポートっていうのは信じてそばにいる。それを作りやすいのがコミュニティ・スクールと地域学校協働本部です。
学校校務にもサポートが付く
学校の校務を手伝ってくれる地域人材が増えるってこともあります。
簡単な駐車場のボランティアや、印刷処理、資料作成だったら手伝えますし、何よりうまく行かない時に相談できる人がいると、ものすごく負担が減ります。
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答えが見つかるかどうかは置いといて「こうやってみたらどう」、「これは試した?」、「こう考えてみるのはどうですか?」って形だと解決しやすいし、何よりも心理的負担も少なくなります。
コミュニティ・スクールの背景にあるものは誰もが他人事ではないということ
背景にあるものを理解すると、自分の子どもの未来もそうですが、地域の未来を一人ひとりが小さくても創っていくことだと分かります。その原点が教育にあるわけです。
地域の人たちをどんどん巻き込んでいく。そうしないと今の多様化した悩み、多様化した子供に対応しきれないですよ
「皆で一緒に『子供たちの教育』、『理想の地域』っていうのを作っていきませんか?」ってのがコミュニティ・スクールはできる。
- コミュニティ・スクールを検討している
- コミュニティ・スクールをやりたい
なんて思ってる方は小さな力で全然構わないし、学校の先生からでも、地域住民からでも一歩ずつ始めて、参画していくこと。
一番大事なのは、学校の先生・地域、どちらでも構わないので「一緒にやりましょう」って声をあげること。 これが一番最初の始まりなので、まず言葉にしてみてください。