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教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。

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みなさんは1/2成人式をご存知でしょうか?

従来の成人式を迎える20歳の半分の歳、10歳になる年度に行うようで、ハーフ成人式とも呼ばれます。

指導要領には実施の有無については記載されておりませんので、地域によっては行わないようです。

私は全く記憶がありません笑、、、。

今日はこの1/2成人式について考えていきます。

🟡1/2成人式、何をやる?

1/2成人式では10歳の節目を皆でお祝いする行事なのですが、その中でさまざまな出し物が行われます。

例えば、それぞれの将来の夢や職業などの未来を考えさせ語る場にさせたり、全員で合唱をしてもらい、その成果を保護者の方に見てもらったり。

中には卒業証書のように、1/2成人の証書を一人一人渡すといったような、卒業式さながらのことをやったりもするようです。

ときには、あらかじめ親、保護者への感謝の手紙を書かせ、1/2成人式の中で読ませたりBeforeAfterとして幼少期の頃と現在の写真を思い出と共に振り返ったりします。

学校や地域によってやる内容も時期も若干異なるのですが、大体が同じような行事として位置付けられ、最近では形骸化しているような印象すら受けます。

成人式と同様に子どもに袴や着物を着させ、子どもの成長の証として記念を残すのも良くわかるのですが、そもそも誰のための行事になるのでしょうか。

👘何を目的とする行事なのか

というのも、揚げ足取りのようになってしまうかもしれませんが、この1/2成人式を心からお祝いできない子もいると考えられるのです。

夢や職業などはまだ決まっていない子の方が多いでしょうし、合唱については以前のメルマガでも触れさせていただきましたが、そもそも歌うのを苦手としている子にとっては苦痛でしかありません。

そして、私が最も問題だと思うのが過去を強制的に振り返るという点です。

全員が全員幸せな家庭で、家族からのたくさんの愛をもらって生きてきたのであれば、全く問題はないかと思いますが、必ずしもそうではありません。

片親家庭、核家族が増えている現代、子どもにとってはふり返りたくない過去を持っている子もいるのかもしれません。

中にはトラウマで幼少期の頃の記憶がないという可能性だって、親が虐待の加害者という可能性だって十分にあります。

そんな各家庭の個別な事案を考慮せずにお祝い事として強制してしまうのは、何とも強引で暴力的と言わざるを得ません。

1/2成人式のそもそもの目的を考え、全ての児童にとって参加したいと思える行事にしていく必要があるのでしょう。

🎓成人式も踏まえると、、、

話は変わってしまいますが、成人式も同じなのかもしれません。

先日このような記事を読みました。

リーゼントに特攻服…1月の風物詩「荒れる成人式」は日本の学校教育”失敗”の盛大なお披露目式である

成人した方々を煽るような記事で少々気になりましたが、確かにそうなのかもしれません。

成人式であそこまで派手に注目を集めようと必死になるのは、ある意味で自分の過去や体験を放棄し、今この時の自分を見つめてほしいという意志の現れなのかもしれません。

年齢の区切りをお祝いするというのは、実に日本らしい年功序列社会の生み出したものなのかもしれません。

成人式も、1/2成人式もどんな現実があるのかは現場の設置者はある程度わかっているはずです。

その中でより、当事者たちのためになり未来に目を向けていけるような行事にするためには何が必要になってくるのでしょうか。

1/2成人式や成人式を体験した私たちだからこそ考えられる新しい形を考えてみる必要があるのでしょう。