こんばんは。
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
皆さんの学校の生徒さんの中にも、やたらと分解好きな生徒さんはいませんか?
気付くとシャーペンやボールペンを分解しているという。
それも知的探求心の1つ、今日はそんな知的探求心を摘むのではなく、育むためにはどうしたらいいのかということを考えていきます。
⚡学校に1台ある?でも動く?
冬になるとあらゆる場面で静電気に悩まされますね。
そんな静電気ですが、理科の授業においてはバンデグラフという実験器具を使うとおもしろおかしく扱えるわけです。
皆さんも一回は科学館などで見たことあるかもしれません。
上部の球体の中でゴムと金属を摩擦させることによって大量の静電気を発生させ、球体表面に帯電させるという実験器具になります。
しかし、このバンデグラフ、理振の対象にもなっているので保持している学校は割とあるのですが、稼働率は結構低いものでしっかりと使われることが少ないのです。
使い方を覚えるととてつもなく楽しいのですが、、、。
しかも壊れると大体の場合修理は困難、頑丈なためになかなか分解して調整というのもハードルが高いわけです。
私の勤務する学校にも3台ほどありました(幼~大のため過去に保有している実験器具が大量)が、どれもすでにお休み状態。
果たしてどうしたものかと頭を悩ませていました。
🛠️え!?直ったの!?
1台10万円から30万円と非常に高価な実験道具であるために、再購入も難しく何とか直そうとしたのですが、私には無理でした。
そこで活躍をしたのが、本校にいる万屋という係の者です。
学校に時たまいる作る形に強い用務員さんがいるかと思います。
そういった感じの係が生徒の中であるわけです。
屋根に上って修繕をしたり、掲示板を作成したり、すのこを作ったりと、あらゆる直す作る形に特化した子達なわけです。
もう、使えないことも分かったので、ダメもとで「壊してもいいから分解して見てみて」と依頼したところ、ものの3日程度でゴムベルトやモーターの調整を行い修復。
発生する静電気は微量ではあるものの、使えるまでにしてくれました。
大人ができないんだからと高をくくるのではなく、任せてみると意外と子どもたちもプライドを持っているので全力で向かってくれるわけです。
流石にここまで直せちゃうかとびっくりしました。
🏫どこの学校でもできることではない
ただ、今回のような事例はどこの学校でもできるわけではないのかなとも思っています。
まず、生徒にお願いと頼んでも普通の学校であれば、「いつやればいいですか?」となるのは当然の話。
朝から昼過ぎまでみっちり勉強、放課後は部活動や塾、帰ってからも小テストの勉強やらで、忙しすぎる生徒たちはそんな余裕をもって、得体の知れないものの修理に取り掛かるなんてできないと思います。
今の学校では昼食後の時間に40分程度の掃除の時間があり、その中に万屋の活動時間も含まれているわけです。
また、生徒たちが勉強やらに追われることも少なく、比較的のんびりとした時間が流れています。
そんな、生徒たちの「やってみたいかも」をやらせてあげられる余裕が必要になると思うのです。
ただ、それもこれも時間枠や環境の設定次第。
どちらが生徒にとってのいい環境かは分かりませんが、そんな時間を意図的に作ってみるのもいいのかもしれませんね。

