こんばんは。

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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最近になってようやく、有名な著書『スマホ脳』を読みました。

スマホが我々に与える影響や、その結果どんな未来が待っているのかなど私たちの生活には欠かせない存在となったスマホの利用に対して警鐘を鳴らす内容です。

今日は学校でのスマホ利用について考えていきましょう。

みなさんはお子さんにスマホを渡していますか?

お子さんのいらっしゃらない方であれば、もし自分に子どもがいたら、スマホを渡しますか?

また、渡すとしたらいくつの時に渡しますか?

子どもの時の自分が今、目の前にいたらその子にスマホを渡せますか?

私たちはどこか子どもにスマホを渡すのを躊躇う感情が生まれます。

この本を読んでいなくともなんとなくスマホを小さい子に渡すというのには抵抗を感じているわけです。

それは、「目が悪くなるかもしれない」とか「スマホに夢中になりすぎてしまうかも」とか、「詐欺にひっかかってしまったらどうしよう」そういった不安があるからこそなのかもしれません。

確かにそういった事柄としての悪い出来事も起こる可能性はありますが、それ以上にスマホは私たちの脳に大きな影響を与えているようです。

詳しくは本を読んでいただきたいのですが、すでに私たちの脳はスマホにジャックされているといっても過言ではないほど。

麻薬のようなものともいっていました。

果たしてそんな危なそうなものを子どもに渡してもいいのでしょうか。

あるだけでスマホは私たちに影響を与えているようです。

例えば、授業に集中していたとしてもポケットの中でバイブが揺れる。

それだけで、「誰かから何か大事な出来事が連絡来たのかもしれない。」、「今見といた方がいい情報だったらどうしよう」といった気になるモードに陥ってしまいます。

机の上に置いておくなんてなおさら。

その電源をつければ常に新しい情報が更新され続けているわけで、それを視界に入っている中で頭の中からシャットアウトするなんて無理に近しい技です。

大人の私たちですら無理なのですから。

そんな中で私は授業中のスマホ利用をOKにしています。

これにはいくつか理由があるのですが、一つは子どもたちに集中をしてやる時間というのは自ら選択してほしいという狙いがあります。

授業時間50分間、これを最初から最後まで集中させて受けさせるのはとても難しいです。

理想はそんな授業をすることなのでしょうが、毎回そんな授業はとてもじゃないけど作れません。

それに朝から夕方までそんな授業が連発していたら、子どもたちだってどんなに面白くとも疲れてしまうでしょう。

だからこそ、授業の中で数分でもいいから自分が全集中で納得のできる分だけ問題を解いたという実感を湧く時間を自分で作りなさい、その代わり息抜くときは思う存分息抜けという思いをこめてのスマホ利用OKにしているわけです。

しかし、この本を読んだ手前、それも実のところよろしくない教育だったのかなと思います。

スマホがあるだけで気をちらつかしてしまうのであれば、例えば集中したい人からはスマホを預かるとかの措置をしてあげるとなおいいのかなと思いました。

とはいっても、もうこのスマホやタブレット、PCが教室ないから排除される教育というのはあり得ないのかなとも思っています。

先日日本で一番大きな教育の祭典EDIXに行ってきたのですが、あふれんばかりの企業の数々。

そしてそのほとんどがICTありきでの教育を話しているわけです。

スマホ脳に書いてある通り、脳に対しては悪い影響が多分にあるのかもしれませんが、教育の効率化という点で見るとメリットの方が山ほど出てきているわけです。

このバランスをどのようにしていくのか、これこそがいま教育界に与えられている課題なのかもしれません。