こんばんは!
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
みなさんは少子化問題についてどのようにお考えでしょうか?
私の働いている神奈川をベースに考えると、高校生の数は10年後には1万人減ることがもうすでに分かっています。
しかし、職種柄さまざまな学校の先生と交流のある私でも、この事実に真摯に向き合って教職を全うしている人は知る限りでも数名しかいません。
今日はこの少子化問題について教育的見解から考えていきます。
💰教育への負荷は増大
少子化問題がより加速的に進んでいくとさまざまな問題が発生します。
子どもの数が減ったことにより、当然ながら社会保障制度の維持をするために個々人への負担は大きくなりますし、そもそも社会を動かす人員が減少していきます。
子どもが少なくなれば、その分教育産業は衰退していき、その分残ったところは教育費や運営費を増大していく流れになっていくでしょう。
それに付随して、当然教育にかかる費用や負荷は増大していきます。
そうなるとますます、出生率は減少していき少子化はさらに加速的に進んでいくことになるはずです。
👪教員数増<児童生徒数減
現状、教育現場では人が足らずに苦慮する場面が非常に多くあります。
学級担任の数が足らず、産休に入った先生のクラスを解体して他のクラスに合流させたり、授業担当者が見つからず、60名を超えるほどの人数で授業をさせたり。
データでは公立では7校に1校の割合で一年に一人、心療内科にかかり休職に入るようです。
こんなギリギリどころか、ほとんどアウトな状態で動いている学校現場ですが、ここに人を増員するよりも先にもしかしたら児童生徒数の激減がやってくるのかもしれません。
いや、むしろ激減するからこそここまで教育現場に人員増加という策を国は打ってきていないのかもしれないとすら思えてしまいます。
小1と小6を比較しても児童数に差が出てしまうほど、短期間で児童生徒の数は減少しています。
そうなると、ここで人員を教育現場に増員しないのも頷けるような気すらしてきます。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか。
これまで通りの教育をあと数年間するのであれば、そのままでなんとか乗り切れないこともありません。
しかし、この少子化問題はもっと大きな視点で捉えるべき課題なのかもしれません。
🏙社会全体が変化する
上述した通り、教育産業の高騰が見込めるという社会的変化が見られるのは、世の中に影響を与える非常に大きな事実です。
社会の中で教育というのは、裕福な家庭でしか上乗せできないという思想が蔓延るからです。
そうなると、国内においても教育は今の義務教育という最低基準ラインしか達成できなくなり、その最低ラインを基準に国内力は組み立てられていきます。
もはや少子化問題は教育界のみの問題ではなく、その教育界の再編自体を考慮した社会全体の問題として成り代わっているのです。
さて、そんな社会の中で私たちは何をしていけばいいのでしょうか。
もっと教育に力を入れるべきと主張するのがいいのか、それとも教育はこれまで通りの基準をクリアしつつ、新たな社会形態に変わっていくのが最善なのか。
教育力は国家力とも考える私はやはり、今こそ教育のあり方を社会全体で考えていくべきなのではと思うのです。