こんばんは。

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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エデュテイメントという言葉をご存知でしょうか?

エデュケーションとエンターテイメントを繋げた造語です。

今日はこのエデュテイメントについて考えていきます。

エデュテイメントとは読んで字の如く、エンターテイメント(娯楽)の中にエデュケーション(教育)の要素を盛り込んだ学びを指します。

1900年台からその言葉や概念はあるようですが、最近になってよく耳にする機会も増えました。

私も授業の中によくこのエデュテイメントの要素を取り入れています。

例えば、授業の冒頭やまとめのタイミングで早押しクイズアプリを利用して、全体で盛り上がりながら取り組んだり、授業全体を分野を学びながらできるようなボードゲームをする時間にしたり。

エデュテイメントを取り入れると、準備や場のコントロールは大変になるのですが、圧倒的に児童生徒の授業に対する姿勢が前向きになります。

これこそが、このエデュテイメントのメリットかと思います。

最近では世代を超えて有名な桃太郎伝説というゲームが地域創生や地域連携のツールとして教育の場で取り扱われることもあります。

このように遊びの中に学びを取り入れたり、教育の中に学びを取り入れたりという機会が増えています。

このエデュテイメントという考え方は最近になって学問的に整理されてきたところではありますが、以前から概念はあったのかもしれません。

例えば、子どもたちは小さい頃のボール遊びから自然に身体の使い方を覚えていきます。

私は学生時代にはテニスコーチのアルバイト、現在はテニス部の顧問をしており、たくさんの子どもたちの身体の使い方を見てきましたが、幼少期のボール遊びの有無で圧倒的にテニスの実力に差が生まれることを感じます。

また、テレビゲームやPCゲームは子どもたちにとって有害だと説する文献もさまざまありますが、デメリットだけではないと私は考えます。

知らず知らずのうちにRPGなどでは物事を順序立ててクリアしていく感覚を養えますし、対戦ゲームなどでもより強くより勝つためにどのようにすればいいのかという論理的な思考も生まれます。

こう言った部分をこれまではうまく抽出していくようなツールがなかったからこそ、ゲームは有害というラベリングがされてしまっていたのかもしれません。

ではマイナスのイメージが強かったゲームなどのエンターテイメントの色味が強いツールが、教育的効果を発揮するとして利用されるようになっていったのは何故でしょうか?

これはやはり、そのツールを効果的に導入ができる教員のスキルと、そのツールを利用することで何を育てたいのかという部分が明確になっているからなのではないでしょうか。

桃太郎伝説も何も考えずにただただプレイしていれば、意味がありません。

もしかしたら学びにはなっているのかもしれませんが、何をどう学んでいるのかの確かな実感はプレイをしている本人たちには生まれないことでしょう。

つまり、教員がなぜこのツールを利用するのか、このツールを利用することで何を学んで欲しいのか、最終的にどんな力を身につけて欲しいのかという点を強調して伝え続けることこそが、エデュテイメントには必要不可欠なのです。

近年は多くの遊びながら楽しく学べるツールがたくさん出てきていますが、私たち教員こそがその扱い方を学んでいかなければならないのかもしれません。