こんばんは!
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
みなさんは、イマージョン教育をご存知でしょうか?
イマージョン教育とは主に外国語学習の分野において扱われる用語です。
いわゆる一般的な英語学習のように、英語を学ぶのではなく英語で学ぶ教育のことを指します。
つまり、英語がツールとして存在しているのです。
今回はそんなイマージョン教育について考えていきます。
💬第2言語ではなく、第1言語✖️2
イマージョン教育は英語で学習するために、子ども時代のコミュニケーションにほとんど英語を扱います。
一方で、イマージョン教育をしているとはいえ、その学校があるのは日本。
生活圏内では日本語が扱われるために、子どもたちは二つの言語を聴きながら2つの言語を話さなければならないのです。
これが自然に定着していければ良いのですが、人によっては大きなストレスとなるのは間違いないことでしょう。
自分の伝えたい内容がうまく伝わらない。
話したいのに話せない。
表現の仕方がわからない。
これらのつまづきをいかに支えてあげられるかが、このイマージョン教育には重要となってきます。
国際化の進んだ現代において、英語を母国語と近いレベルで学ばせるのはいいのかもしれませんが、そこに自発性は出てくるのでしょうか。
第一言語に自発性も何もないかもしれませんが、こういった学びをしている場合に大きく成長するに従って、受験英語を学び、毛嫌いをして離れていくというパターンもあるという事実を覚えていなければならない気がします。
🇺🇸手段としての英語
イマージョン教育では、あくまでも手段として英語を学びます。
なので、学んでいるという感覚よりかは英語がなければ、他の学びもできないといったところでしょう。
しかしこれはどの科目にも通ずるように私は感じます。
例えば、国語。
国語で語彙力や感情、読み取り、情景の把握などを覚えなければ、日常生活の中で言葉に触れた瞬間に得られる情報量も異なってきます。
理科においても、理科で培う思考(クリティカルシンキングやロジカルシンキング)などは、普段生きていく上でも重要な要素です。
つまり、イマージョン教育として脚光を浴びてはいるものの、本来の学びというものは全てこのようにイマージョン教育型である必要があるのです。
一つの科目を学んでいるようで、実はその科目の中に別の科目が含まれている。
そんな感覚を研ぎ澄ましてくれるのが真のイマージョン教育なのでしょう。
🎓公的機関でも
私立学校や塾にはあるのも珍しくないイマージョン教育ですが、実は公立学校にもすでに導入されています。
公立小で全国初、英語で学ぶ「イマージョン教育」 国語と道徳以外の教科と学校生活は主に英語
これは、愛知県の学校での取り組みですが、このように珍しくはない形になってきています。
多種多様に学び方が変化してきている中で、このように何かに特化したり自分の個性能力を伸ばした教育は今後もさらに増えていくでしょう。
プログラミング教室や科学教室など、ある分野について突出したような社会にある塾などはたくさんあります。
このような形で学ぶ子はたくさんいます。
公的機関ではなく、あくまでも手段として利用しているわけではないので、一概にはいえませんが、イマージョン教育にも似た部分があるのかもしれません。
こういった場所が増えてきている現代、果たして学校など学びの場で必要な部分とは一体何になっていくのでしょうか。
今一度考えてみたいところです。