塩畑(ソルティー)です。

一ヶ月前に群馬県でコミュニティ・スクールに関する研修を行ってきました。

今までは地域の方向けに研修をすることが多かったのですが、今回は学校管理職向けの内容ということで、今までと違った内容になったかなと思います。

今回の内容はシェアしても良いと許可をいただいたので、研修の内容を3回に分けてかいつまんで解説していきます。

2回目は

「地域学校協働活動は具体的に何するの?

です。

知っている人が見れば、「またこの内容か」と思うかもしれませんが、ぜひ聞いてください。

コミュニティ・スクールと地域学校協働活動一体的推進セミナー②

⭐ 地域学校協働と教育

地域学校協働の目的は『地域づくり』となっています。

これはコミュニティ・スクールでよく言われている『学校を核にした地域づくり』でも言われていますね。

元々、教育は学校があって始まったわけではなく、教え合う人々の営みの中から生まれました。

それが、産業革命があって、「みんな忙しく働いているから教えることが難しくなってきたよね!だから、みんなを集めて先人の知恵の大事な部分はしっかり教えていくからね〜!」というサービスができた。それが学校です。

しかし、学びの瞬間を思い返してみると、学校だけが学びの瞬間ではなかったはずです。

それこそ地域のおじさん、おばさんや、親戚の人、そして家族。

いろんな人たちから学校では教えてくれないようなこともたくさんもらって育ってきたはずです。

教育は

・学校教育

・社会教育

・家庭教育

この3つがバランス良く行われていることで、最大化します。

今、地域や、家庭の教育力がかなり下がってきてしまったな〜と感じることが多いです。

だからこそ、「今、地域や、家庭も教育に関わっていくんやでぇ〜」とハッパをかけてる…とそんな状況なわけです。

それが制度としてなったのがコミュニティ・スクールや、地域学校協働本部…って名称の制度ですね。

⭐ 多様性を活かした家族以外の繋がりの大事さ

地域学校協働本部はいろんな人や、企業、団体と連携する中心の部分です。

なぜ、こんな風に他を活かしつつ活動をするのか?というと、一番は『多様性を活かしている』からでしょう。

今までは区会のように、トップや、長がいて、その鶴の一声でみんな動くというようにやってきました。

今まではそれで成り立ってきてたんですけど、繋がり…つまり人との『縁』が変わってきたんですね。

今までは

  • 地縁(近い人、近所の人)
  • 血縁(家族、親族)
  • 職縁(職場の人)

が多かったと思います。

これから、そういう縁だけじゃなくて、趣味縁や、目的縁が増えてくると言います。

つまり

  • 「こんなことに興味ある人集まれ〜!」
  • 「自分はこんなことやってみたい!同じような人集まれ〜!」

っていう縁ですね。

今までは具体的で、なおかつ似たような構成の人が多かったんですが、趣味や、目的って年齢も職業も、住んでるところでさえもバラバラです。

これはインターネットの発達のおかげかなと思うのですが、そのような縁をどんどん増やしていくためには「こんな考え方もあるよな」という、違っている人がいても存在を認めてあげる必要が出てきます。

一言で言うと、これを多様性といいます。

今まで学校と地域の連携は地縁オンリーの活動が多かったと思いますが、これからは◯◯市の子どもたちを助けていきたい方!って募集しても良いと思います。

もちろん、地縁がベースで近い人ばかりになると思いますが、その中に「今は別の市に住んでるけど、昔通った学校の恩返しをしたい」なんて人の参加も出てくると思います。

※っというより、実際に自分の関わっている学校ではなっています。

想いで繋がる地域学校協働活動にするのは難しいと思いますが、これからの時代はどこでもそういう場に変わっていくだろうと確信しています。

⭐ 地域学校協働活動を具体的に動かすには

そこで一番悩むのは地域学校協働活動をするのに、何か新しいことを『やらねばならない』と思う人が多いということです。

でも、実はそんなに変える必要はありません。

なぜなら、今まで学校は地域活動へ参画する練習をたくさんやってきています。

  • 合唱コンクール
  • 文化祭
  • 体育祭
  • クラブ活動
  • 部活

などなど…。

これを地域や、保護者と一緒に行えば良いだけなのです。

例えば合唱コンクールでは

  • 会場を体育館ではなく、公民館の大ホールを借りる
  • 学校関係者のみではなく、一般参加OKにする
  • 審査員を先生ではなく、参加者の投票にして決める
  • 実行委員会に地域の人も混ぜる

とかでも、立派な地域学校協働活動です。

今までやってきたことを全部変えなくて良いですし、新しいことも1から始める必要はありません。

今までやってきたことを『ちょっと変えて』、『新しい視点を加えて』行う。

これは学校の働き方改革に大きく影響する部分でもあります。

いきなり全部を変えていかなくて良いです。

一つずつ変えていきましょう。

その他、地域学校協働活動に関する内容を詳しく楽しく分かりやすく解説しているので、ぜひ動画をご覧ください。

コミュニティ・スクールと地域学校協働活動一体的推進セミナー②