みなさま、明けましておめでとうございます。

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教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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みなさんはどちらにお勤めでしょうか?

公立学校?大学?私立学校?幼稚園?工業高校?

教員と言ってもさまざまな学校種があるためになかなか問題も同じではないかもしれません。

今日は限定的になってしまいますが、私立学校のこれからについての私の思い描く理想を書いていきます。

さまざまなメディアでも言われ続けている少子化問題。

これは学校という場所ではどこも統一した危機感を持って考えておく必要があります。

神奈川においては10年後には高校生として入学してくる生徒数が全体で1万人減少するようです。

1万人と言っても神奈川全体でなんだから平気だろうと思うこともあるのですが、神奈川県内200ちょいの学校数でこの一万人を割ると結構な人数が減ることが分かります。

私の働く地域では毎年のように小中高と合併の話が相次ぎ、どんどんと聞き馴染みのある高校は減り、総合〜やら2つの学校名をつなげたような学校が増えています。

公立学校は合併という方法で縮小化はするものの、国から教育がなくなることはありえないためなくなるという心配はないでしょう。

しかし、私立学校は別です。

私学助成という金銭的補助が国から出ているとはいえ、生徒数が学校存続の直接の鍵になっている私立学校は、生徒数が減ればその分存続が危ぶまれます。

現に、男子校や女子校として有名な学校も、どんどんと共学化をして生徒数確保をなんとかしていますし、小中高あるような一貫校もどこからしらの募集を止めるということをしていたりもします。

私立学校の未来は正直結構きついのかもしれません。

だからこそ、私は私立学校はもうすでに生徒を取り合う時代は終わったと思うのです。

少子化問題は国の問題とはいえ、当分解決しそうな未来も見えません。

たとえ子どものいる家庭への補助を手厚くしたとしても、時代や価値観の流れ的に子どもをつくらない、結婚しないというのは1つの選択肢としてあり続けるはずだからです。

爆発的に子どもが増えるというのはそこまで考えられないでしょう。

だからこそ、競い合って子どもを奪い合い互いに首を絞め合うのではなく、協力できるところを協力しあっていくのがこれからの私立学校のあり方だと思うのです。

例えば、夏期講習や課外セミナーなどは、自校の生徒へ向けて行わなくても問題ないはずです。

数校で協力して他校の生徒を受け入れるということもできるはずです。

確かに学力観の違いはあるかもしれませんが、逆にいうとその分学力層に広がりができ教員の能力向上にもなりますし、何よりも生徒自身が自分の力に見合ったところへ行きやすくなるのではないでしょうか。

行事なども一校でやる必要はないかもしれません。

いくつかの学校で協力すればより面白いものが出来上がるはずです。

夢物語のように感じるかもしれませんが、そう言った未来は確実に作れると思います。

2023年の12月、4校の教員と生徒とで協力をして一つのイベントを行いました。

「かながわ・ゆめ・みらい」という教育理系シンポジウムです。

生徒が主体となって、さまざまな大学の先生や企業の人を呼び、対話の時間を設けました。

確かに、4校合同で行った分、時間の工面や打ち合わせ不足を感じる点も多々ありましたが、実に見事なイベントでした。

私はここに私立学校の未来を見た気がしました。

イベントに興味を持たれた方はこちらのサイトをご覧ください。

生徒主体とはいえ、そのフォローアップは確実に必要です。

それを一人の教員で行うのではなくて、数校の普段関わっていない教員で行うわけです。

それも、有志で行うのではなく学校組織の一員としてです。

これができるのであれば、その先の未来も確実にできるはずです。

思い描いたものは必ず形になる。

みなさんの思い描く学校の未来はどんな姿をしていますでしょうか?