こんばんは。

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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みなさんが教員免許を新しく追加で取得、もしくは今持っている免許と交換する形で別の免許を手に入れられるとしたら、どの科目を選びますか?

私は教員免許としての科目は問わないのですが、司書教諭の免許を取ってみたいなと思っています。

今日はこの教員免許についての問題について考えていきます。

中学「技術」担当教員 4人に1人は正規免許なし 情報教育に課題

全国の公立中学校に限定した調査のようですが、文科省による歴と下調べになります。

なんでも、その調査によると、22年度に技術を担当した教員9719人のうち技術の正規免許を持っていたのは7474人(77%)。残る2245人(23%)は他科目の免許で教える「免許外教科担任」か、正規免許保有者を確保できない時に都道府県が例外的に出せる「臨時免許」の教員とのこと。

免許外教科担任とは呼んで字の如く、自分の専門の科目ではない教員が他の科目の指導を行うこと。

理科の教員が情報を教えたり、社会の教員が国語を教えると言った具合にです。

臨時免許とは、学校種を超えて発行される免許状を指すことが多いです。

中学校の理科の教員免許を持っているものが小学校の理科専科の授業をみたりと言った感じにです。

どちらも、教育者としての資質能力を問う試験に合格をすることで付与されることもありますが、特例の措置であるはずのこの制度が恒常的に使われている機会が増えてきているのです。

本校においても具体的には書けませんが、教頭が技術者さんと一緒に技術の授業を見るというウルトラCの対応があった時期もありました。

2028年には全員を正規免許にするようにしていくとの方針を立てているようですが、どうなるのでしょうか。

確かに高校の情報科教員も以前よりかは人数は増えていますが、それもある期間で他の科目の教員から情報科の教員への移行期間のようなものを設置したから増えた見せかけの策でした。

実際にその専門に携わってきた人物が教員になるのとはやや異なる気がします。

そう考えると、技術の教員もまずなりてが極端に少ないように感じるのです。

技術は週に1単位の科目。

免許を取得したとしてもなかなか採用の枠も空きずらい科目です。

さらには、技術の免許は実習での単位が必要になるため取得に向けても難易度が高い科目の一つで、既存の免許に追加して取るという方法も取りにくい傾向にあります。

たとえ技術の免許を取れるような大学に進学したとしても、多くの場合そう言った方は工業高校などの技術専門系の学校に流れてしまいます。

現場での必要感に比べて、技術免許保有者を確保するのはなかなかに厳しいようにも感じます。

ここ最近は毎年のように公立学校の統廃合の話を聞きます。

児童生徒数の現象から考えると致し方ないところかと思いますが、義務教育を担保するという上では、この統廃合は地元の通いやすさなどを考えても国として結構な痛手になるような気がします。

確かに学校の維持費はかかるかも知れないのですが、これからの未来を背負う子どもたちに対してはまぁまぁの仕打ちのような気がしてなりません。

そんな統廃合になる前に教員がいないのであれば、一歩前に一つステップを設けられるのではないでしょうか。

例えば、今回のようなある科目の教員のなりてが不足しているのであれば、近隣の学校で1人の教員がその科目を担当するなど。

いきなり一つにするという考え方ではなく、段階的に揃えるところは揃える、個々別々に動くところは動くと割り切って良いはずです。

この問題は少子化問題や教員の成り手不足の数ある問題のうちの一つにし必ず、必ず他にも関連した問題は多分にあるはずです。

これらを一括して解決していけるような解決策はないのでしょうか。