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教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。

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みなさんは教員免許更新制度の廃止についてどうお考えでしょうか?

2022年の7月1日を境に小・中高の教員対象にあった10年ごとの「教員免許更新制」が、廃止されます。

教員の業務削減、なり手不足などの理由あるようです。

私自身まだ、教員生活6年目と1度も講習を体験したことがありませんが、これに関しては賛否両論あるようです。

🏙社会、現場の反応は❓

この教員免許更新制度に関してのアンケートを日本トレンドリサーチが2022年5月に、全国の男女600人を対象に行った記事が下記に出ています。

教員免許更新制度の廃止、現役教員の9割以上が賛成も…「免許を保有していない人」は半数以上が反対

このデータによると、教員免許を持っている者からすると、半数以上が賛成なのに対し、教員免許を保持していないものからすると反対意見の方が多いことが分かります。

現に私自身も反対派の一員ですが、皆さんはどのように感じられたでしょうか?

文科省の資料によると、特に10年という単位が、現代の移り変わりの早い社会の変化に合っていないというものが大きな理由のようです。

つまり、教員各人が個別最適化された学びを行いながら、現場に適した学びをしていく必要があると判断してのことです。

私自身も学校で働いていて、講習に行かれた先生の話をよく聞きます。

実りのある学びをした者、あくまでも1つの通り道として最短ルートを選んだ方、なんだかんだでやった風になる方。

その選んだ講習によっても反応はさまざまですが、総じてマイナス意見の方が大きいです。

講習費用が高い、時間を取られる、遠いなどなど。

今年は組合の委員長もしておりますので、これまでの講習費用を組合費で補填できないかというような話まで出てきました。

👨‍🏫教育力は担保されるのか?

私はまだ、教員として教員免許更新の流れに乗ったことがないのですが、個人的には嬉しい機会のようにも感じています。

学校の業務として外部に学びにいける。

それも大学の最新の研究をしている機関に行けるのは願ってもいない機会のように感じるのです。

逆にいうとこの教員免許更新の講習ですら無くなってしまった場合、現職教員の力は担保されるのでしょうか?

移り変わりが早く、時代に則した学びが必要だからこそ、10年単位ではなく数年単位でこの学びの機会を取り入れる必要があるような気もします。

そもそも日々の業務の中で、あまりの忙しさで自己研鑽すら満足にできていない状況の中、免許更新という制度があったからこそ、学びの時間が保障されていたのに、これがなくなるとなると、そもそも学びにすら気持ちが向かわないようにすら感じます。

教員免許を保持していない多数の方の、不安な意見も理解ができます。

⛰教育者として玄人を目指せるかどうか

今回の改正は正直、教員の指導力向上のための責任を放棄したようにすら感じています。

教員という職は、採用されれば即戦力として頭数に入れられてしまいます。

つまり、現場に出ればその時点で一人前を求められてんやわんやな日が始まるわけです。

そうなるともう新人さんからすれば、とりあえずなんとか1日を形にするためだけに過ごす日々です。

それ以上の実力を身につけるのすらままならなくなってしまいがちです。

一人前を目指すこと、仕事をそつなくこなすことがゴールになります。

とても職人気質の玄人を目指すような人は少なくなってきます。

個人に学びの機会を預けるということは、各学校ごとでそれを見届ける体制が整っていることが前提になければなりません。

それがない中での今回の免許更新の廃止は、正直学び続ける教員の減少につながると私は考えています。

皆が一教育者として玄人を目指す、そんな環境を整える必要があるのではないでしょうか。