生徒たちと話していると、ところどころで学校に対する不平不満が出てくることがあります。
ただそういった声は、多くの場合教員陣の「ルールだから」「きまりだから」といった言葉でかき消されてしまいます。
しかし、そのような不平不満の中に、学校の本質をつくような疑問が混ざっている可能性もあります。
今日はそんな学校への不満をこのこぼす生徒たちに対する探究的な授業を考えていきたいと思います。
「学校生活に物申す」
ズバリ、現状学校に対して疑問と感じている点について、プレゼン形式で発表をしてもらい、それをベースに対話するといったものです。
この探究の授業案について考えていきます。
不平不満をとにかくこぼせ!
そんな不平不満も声に出さなければただの愚痴で終わってしまいます。
だからこそ、それを理論的に整然として相手に、皆に伝える必要があるのです。
多くの場合、こういった不平不満は感情が優先されて出てくるものが多くなっています。
感情が多くなってしまうと、どうしても自分本位になっていまったり、まわりのことが考えられていないような意見となってしまいます。
だから、プレゼンを作ることで一度立ち止まり、自分の思考回路を整理整頓する力を身につけるのです。
プレゼンは確かに理論的に技術を身につける必要もありますが、何よりもその数が本人を成長させます。
視点の増加が論理的思考力を育てる
2つ目の狙いとして、子どもたちの視点を増やさせるという狙いがあります。
どうしても高校生と話していると、考えが浅はかというか、1点からしか物事を見ていないというような印象を受けます。
例えば、土曜日の授業をなくしてほしいという主張をしていた生徒がいました。
よく話を伺ってみると、土曜日まで学校に来るのは辛いという、なんとも自分本位な考え方でした笑。
感情が最優先されています。
土曜日授業を考えるには、授業の単位数やカリキュラムも考えなくてはなりません。
土曜日の部活動の割り振り、特別活動の設置などさまざまです。
こういった考えもプレゼンをして、そこの参加者にもまれることで新しい視点ありきの考え方ができるようになるのです。
自分達で自分達の学校を考える土台を作る
さて、ここまでくると一体誰がどこにプレゼンするのかといった話になってきます。
理想は、子どもたちがプレゼンを教員集団に対して行うという図がいいのですが、いきなりそれはだいぶハードルの高いものになるでしょう。
教員ですら、教員の文化を変えられないのですから、子どもたちでは同じくらい難しいかもしれせん。
だから、まずは子どもたち同士、もしくは外部リソースの利用が大事になってくるのです。
そのためには、教員自身が外とのつながりを持っていないといけません。
こういった土台がいずれ自ら何かを生み出したり作り出していく力に変わっていくのです。