こんばんは。
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
近年、育休や産休制度が見直され、私立学校では法人単位でそこに対応しなければならなくなっています。
皆さんの職場では育休や産休に対しての支援制度はどのようになっているでしょうか?
今日はこれについて考えていきます。
🏢社会全体としていい方向へ、しかし、、、
こう言った制度がどんどんと整備されていくのは嬉しいことです。
子育て世代がのびのびと育児に専念できる、私生活と仕事を両立できる環境が整っていきます。
2025年からもまた制度は改正され、各企業ごとに就業規則の改正が求められます。
少しずつではありますが、子育て世代も働きやすい方向へと着実に社会が変化しているのが分かります。
しかし、本当に変化できているのでしょうか。
例えば、制度が整備されているのはいいものの、いまだにハラスメント問題は社会全体で見ても起き続けています。
私の肌感覚ではあるのですが、むしろマタハラなどは表面化せずとも雰囲気で感じることは増えたような気もします。
一般社会でどうなっているかは私の感覚とは遠いところにあるかもしれませんが、私立学校の現状についてはその様子も見受けられます。
📜残った仕事は誰の手に?
確かにめでたいことではありますし、制度があるのですから積極的に取るべきとも私は思います。
しかし最近いろんな職場で聞くのが、この育休や産休で抜けた穴を現場教員が埋めているという事実です。
年度の切り替わりというタイミングで制度が適用されたり、随分前から分かっていればいいのですが、多くの場合そうもいきません。
となると、一人一人の持ちコマ管理をして、属人的に仕事が割り振られる教育という現場では、時間が多少あったとしても埋まらないことが多いのです。
しかも今は教員減の時代。
そううまく抜けた穴を埋める人がいることの方が少ないのです。
そうなると当然、残った仕事は残った人たちでやらざるを得なくなります。
⚔️職員間不和が生じやすく?
制度は順調に整備されつつも、その制度を十分に生かせるだけの費用や人員は学校にはありません。
そんな中で快く育休産休を送り出せるという環境を作っていくためには、相当な互いの配慮が必要になります。
例えば、規模が非常に小さく村社会のような職場であれば、お互いさまという気持ちと、それが当たり前という感情が浮かんでくるかもしれませんが、規模が大きくなればなるほど普段の関わり合いがなく、仕事だけが回ってくるので、損したという感情になりやすいのです。
つまり、当然子育て世代への支援が必要ではあるのですが、それと並行してその残った仕事をどのようにしていくかというところも考えていかなければならないところだと思います。
一般社会に適用されてプラスに働く制度でも、学校現場にはなかなか実態にそぐわないことが多いです。
この状況を打破するために、しっかりとした労使関係を結んでいくことが私立学校には求められるのでしょう。