こんばんは。
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
皆さんは大学卒でしょうか?院卒でしょうか?
大学卒で働けばその分、実務を早くに経験できますし、大学院に進めばさらに専門知識を積み重ね、より高度な学術を身につけられます。
今、皆さんが再度選べるとしたらどちらを選びますか?
🏫進学者数は?
以前と今で、大学院に進学する学生はどのように変化しているのでしょうか?
文部科学省の資料によると、数年前から大学院(修士課程)に進学する学生の割合はそこまで変化はないようで、全体的に横ばい状態にあります。
また、修士課程の先の博士課程についても、近年こそ横ばいであるものの数年前まではずっと減少傾向にありました。
米・独・英・韓などの他国と比較しても、日本の修士課程、博士課程への進学率は引くことがわかります。
少しずつ良くはなってはいるものの、まだまだ学生への金銭的支援も少なく、学生がお金や生活のことを気にせずに大学院に進学するというのは難しい話になっています。
奨学金制度を利用したとしても、全額返済不要の制度は成績優秀者の一握り、高い学費を払って修士課程を履修することに魅力を感じない人が多くいるのも事実なのかもしれません。
就職活動や給与面で必ずしも大きな差があるわけでもなく、年齢も重ねてしまうため、物的魅力の少なさから進学をしない生徒が増えているのではないでしょうか・
📚進学したい?
自分は学生時代に大学院への進学を大きく迷っていた一人でした。
なぜ、大学院に進学したかったのか、それは単純に学びを楽しいと思えるようになっていたからです。
正直なところ、大学への進学は「みんなが行くから」、「教職が取れるから」という簡単なものでした。
そこでの学びがどのように行われているのか、どのようなことが学べるのかについてはそこまで深くは興味ありませでした。
しかし、大学で実験を重ねたり、これまで以上に理解し難い難易度の問題や研究に出会うたびに、もっと知りたい、学びたいという探究心が芽生えていったわけです。
2ヶ月ほど悩み、結局母校の採用が出ていたので大学院は辞退しましたが、今の自分であれば間違いなく大学院への進学を選択していたでしょう。
🧗♀️年齢的ハードルは解消!
そんなこんなで文科省からは結構前から出ていましたが、改めてニュースでも結構大きく取り上げられました。
学部・修士の5年一貫教育を来年度にも制度化、大学院進学者増やし専門人材増やす狙い…文科省方針
タイトルのままの内容でして、これまで2年間が普通だった修士課程を短縮して1年間で履修可能なものにするという仕組みです。
高大連携校や接続校では、大学の単位を高3のうちに取得できるというものもありますが、それの大学版だと考えれば簡単です。
大学4年生のうちに修士1年の単位を取得できるように、仕組み化が進んでいくわけです。
国内の学生の専門知識や能力の底上げが目標だとは思うのですが、果たしてこれで変わっていくのでしょうか?
修士課程になると研究も進み、正直私の知り合いの方はとてもじゃないけど時間に余裕があるようには見えません。
そんな修士課程を1年間短縮するとなると、結構な削減が求められるのでは?とも考えてしまいます。
まだ具体的な内容は見えてきませんが、見方によっては、日本固有の飛び級の形になるのかもしれませんね。