こんばんは!

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。

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みなさんは、学生時代に合唱コンクールはありましたでしょうか?

私自身も中学の3年間、合唱コンクールを体験し、今でもいい思い出です。

皆で頑張ったとか、成功体験ができたとかではなく、単純に授業がつぶれて友達とワイワイガヤガヤできるといったところに、楽しみを感じていたので若干異色ではあったかもしれませんが(笑)。

今日はそんな合唱コンクールについて考えていきましょう。

🎵合唱コンクールの目的は?

そもそも合唱コンクールが学校に導入されてきた経緯にはさまざまな意図が含まれています。

現在、指導要領によれば中高ともに特別活動の一環として例示されていますが、果たしてその目的をどこまで私たちは理解できていますでしょうか。

学校現場に正式に合唱コンクールが合唱祭として学校特別活動の文化的行事の一つとして追加されたのは、1998年改定の中高指導要領によります。

実際の活動としては戦前より行われており、当時から合唱祭としてさまざまな学校で取り組まれてきました。

当初は音楽の社会的普及活動という名目で始まった合唱祭ですが、次第に教科学習的側面とクラス経営の側面も重要視され、多くの学校で導入されてきました。

私の所属している学校においても、良くも悪くも毎年この合唱コンクールの経験がクラス経営に影響してきます。

🌈多種多様な現代に馴染むには?

しかしそんな合唱祭ですが、問題視するような声もよく聞きます。

例えば、生まれながらにして歌を歌うのが苦手で、どんなに頑張っても音を外してしまう、そもそも音を外していることに気付けないなど。

集団行動が苦手で、全員で合わせて歌ったり練習したりというのが苦手。

さまざまな児童生徒が存在します。

こう言った子どもたちにとっては、合唱祭は苦痛でしかないはずです。

そんな子も含めて全員で上手くいくように指導するのが担任の役目。

そう言われてしまえばそこまでですし、実際にこの体験によって自己肯定感を上げられる子もいるかもしれません。

しかし、見せかけのクラスの輪に馴染むように強要され、歌を歌う時にも本来であれば歌いたいのに周りに迷惑をかけないようにと口パクをしたりと、苦しい思いをしている子もいるはずです。

さて、そんな得意不得意がある中でも、まだ全員に揃って歌うことを強要する合唱祭は通用するのでしょうか。

🎤💻千差万別、適材適所

と、ここまで合唱祭に対して否定的な意見を述べてきましたが、私自身は合唱祭が好きなタチです。

それは生徒としても教員としてもです。

必ず何かしら起きる問題をどうしようかと考えながら、児童生徒の指導のポイントにできる。

行事だからこそ全員の共通記憶にできる。

そう言ったメリットもあると思っています。

問題が起きてそれを解決しようとしなければ、学びはありません。

とは言え、合唱祭でなかなか自分の立ち回りに困る子もいます。

であれば、作ればいいと思うのです。

例えば、合唱祭までにやるのは歌うだけではありません。

伴奏者に指揮者はいるところが多いですが、例えば歌の録画をする係、練習時間を決める係、配置を決める係、動画をとって編集して思い出ムービーを作る係、歌詞を印刷する係。

確かに「全員が歌ってこその合唱祭だ!」という意見もあるでしょう。

しかし、こう言った自分のできることを自分なりにやってクラスに貢献するという合唱祭のあり方もあって然るべきなのではないでしょうか。

※参考記事※

特別活動における合唱コンクールの実施状況と教育的意義