皆さん、こんばんは!
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、毎日ブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
全国学力テストについてのこのニュースご覧になられましたでしょうか?
全国学力テスト 行き過ぎた事前対策 トップクラス石川県で何が
以前からまことしやかに噂では聞いておりましたが、テストというものに対して考えさせられる報道でした。
皆さんはどのように考えますか?
📝小6、中3に限らず、、、
こちらの報道では割と大々的に学力テストに対する事前学習について物議をかもしておりますが、これは学力テストのみに限った話ではないように思います。
中学も高校も基本的に定期考査がありますが、どれもその定期考査のための授業になっている部分も見受けられます。
もちろん全国の教員や授業がそうであるとは言い切れません。
中には定期考査のためではなく学問としての知見を何とか伝えようと努力をしている教職員もたくさんいます。
でもやはり、定期考査が近づいてきたときにどこの学校でもこのテスト対策は当たり前の後景となっているように感じます。
かといって、先生に向かって定期考査や模試がありますが、絶対に対策はせずに今の実力で受けさせてくださいというのもなんだか変な気分になるのも事実です。
教員病とも言えるのかもしれませんが、「テスト=対策」の絶対的な風潮がよろしくないのでしょうか。
🛫体験的な学びは削りましょう⁉
問題は記事を読む限りでは、このテスト対策のためにほかの時間を削っているという状況です。🔺
この時間があれば、もっと科目の中で体験的な授業ができた。
校外学習ができた。
そんな声を聞くと胸が苦しくなります。
テストによる学力調査はもはや変えるのにとても大きな労力と時間が必要になってくるでしょう。
そこは絶対に変わらないと卑下するのではなく、目の前の変えられるものを変えようと努力すべきです。
テストが何のためにあるのかをしっかりと見極めて、そのテストを児童生徒のために最大限生かす。
学力テストは県ごとの競争のためにあるものなんかではない。
確かに成績があの県はいいから引っ越そう!っていう人の流通もあるかもしれない。
でもそんなことに利用されていいはずがないのです。
🔺学歴社会の善き部分と悪い部分を理解して
そもそも学力テストがあるのは何のためなのか。
文部科学省の専門家検討会議の報告書には次のように記載されています。
(1)義務教育の機会均等や一定以上の教育水準が確保されているかを把握し、教育の成果と課題などの結果を検証する
(2)教育委員会及び学校が広い視野で教育指導等の改善を図る機会を提供することなどにより、一定以上の教育水準を確保する
いたずらにその差をあおるようなものではないにしても、少なくともそこを気にする人たちがいるのも事実。
確かにそこを気にして競争社会が生まれ、熱意に溢れるのもいいのかもしれません。
あくまで子どもが主体であればの話ですが。
競争社会をつくるのであれば、そこにしっかりと意義を見出し、頂上を目指すだけが目的にならないようにしなければなりません。
極端かもしれませんが、上を目指すだけの競争社会は、夢のない学力社会を生み出し、格差社会や学校現場におけるいじめを生み出します。
そうではなく、上を目指すのはなぜなのか、皆で目指したその先にある達成感などを目的としたそんな競争社会を大人たちで見せたいものですね。