こんばんは。

教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。

普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。

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文部科学省から令和6年度学校基本調査(速報値)が共有されました。

これは各学校の在籍数等の統計を取ったデータになります。

今日はこの令和6年度学校基本調査(速報値)を見て考えていきましょう。

メディアでも散々取り扱われている通り、小学校から高等学校まで生徒数は減少の一途をたどっています。

これは間違いなく少子化社会の影響を受けているからでしょう。

出生率も減少している中でこれから先もどんどんと学校の在籍数は減っていきます。

私の近隣の学校でも毎年のように統廃合決まっています。

これからの教育の在り方もそうですが、この減少していく児童生徒数に対して学校現場の視点からどのように対応していけばよいのでしょうか。

しかし、一方で中等教育学校や義務教育学校の在籍数は増えています。

さらに特別支援学校の在籍数も増えています。

これは何故でしょうか。

やはり、小学校、中学校、高等学校と一区切りにするのではなく、学校種を接続することによって連続した教育が可能になるという点に大きな利点を感じている人が多いのでしょうか。

皆さんはどのようにこの状況を読み取りますか?

私自身中高は完全一貫校ではないですが、一貫コースという6年間3クラスの中だけでクラス替えをしていくコースに在籍していました。

現在もそのコースで担任をしています。

やはり6年間という時間があると生徒との関係もより深くなっていきます。

もし、自分が教育者として通常の高等学校か中学校、そして中等教育学校とを選ぶ選択肢があるとしたら、迷いなく中等教育学校を選ぶと思います。

小さい中1からほとんど大人になる高校3年生まで見ることで、成長を肌で実感できるというのが教員としてメリットですが、教育的効果も大きいと思います。

例えば、探究の学習をするにしても3年間のみで学んでいくのと、6年間かけて少しずつ段階的に学ぶのとでは、探究するうえでの学習法の浸透度も変わるのではないでしょうか。

現に私も理科の実験を行う時には、中学から見てきた生徒を担当する方が勝手が分かっているので、より発展的かつ柔軟に実験ができます。

さらにこの資料の続きを読むと高校卒業後の高等教育機関についてもデータがあります。

これを見て見ると、大学全体の在籍数は過去最大。

児童生徒数が減少している中で、学問として最後の大学まで進学する人は増えているということなのですから、同年代の中で大学に進学する人もどんどんと増えていることが分かります。

大学への進学率が増えているのは、単純に学べる人が増えていっているわけですから、日本という国がどんどんと豊かになっていることを示しているとも考えられます。

私にはこれがとても変な矛盾のようにも感じてしまうのです。

豊かになって多くの人が大学まで学べるようになっている一方で、少子高齢化はどんどんと進み日本という大きな視点で見れば苦しくなる一方。

はてさてそのような環境の中で学校現場に必要な視点は何だと思いますか?