こんばんは。
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
ここ最近毎日のように、埼玉栄高校校での悲惨な事故の話を聞きます。
生徒がグラウンド整備用の車を運転して横転させ、死亡者を出してしまった事故です。
🦴ずさんな管理が状態化
なんでもこの生徒が運転をしてしまった車は、カギをどこかに保管するわけではなく、車のボックスの中に入った状態で、いつでも運転ができるような状態になっていたようです。
それ以外にも、ナンバープレートのつけていない車検切れの車であったようです。
当然、車検が切れたからと言って一日二日で何か起きるというわけではありませんが、そのような車に一般的なガソリンを入れて動かしていたとなると、危険性もあります。
しかし、これは結構学校現場の盲点でもあるように感じます。
私自身、出張等でさまざまな学校にお邪魔をして、グラウンドを見る機会もありますが、このような車は私立公立問わず意外と多いように感じます。
いつもふと、この車はいったいどこからやってきたのかと不思議に思う時もありますが、今回の事件でしっかりと考えるまでは、それが危険なことであり、法律上アウトであるというのは知りませんでした。
学校現場という特殊な職場でもあるし、アウトとまではいかずグレーなところなのかなと思っていましたが、そうでもないようです。
こういった社会では当たり前だけど、学校現場では特例、またその逆も意外とあふれているような気がします。
❓学校現場にはきちんと管理する制度が必要か
では、学校現場もきっちりと社会のルールに従って管理をしていくことが必要かと言われるとそういうわけでもありません。
これが一番難しくなるのが、警察の介入があるかどうかという点です。
例えば、A君とB君がいざこざによって事件を起こしてしまったとします。
それは、喧嘩によってどちらかが一方的に殴ってしまったりとか、物を隠してしまったりとか。
こういったことが起きた場合、学校はまず警察にすぐ連絡するなんてことはせずに、生徒と向き合って生徒の成長のために尽力します。
本来社会の中では通報すれば、あとは警察が色々と残務処理をしてくれますが、学校現場が同じようにするわけがありません。
学校には学校の校則や指導の仕方があり、一つの社会としてそのルールの中で先生と生徒という関係の中で生活をしているわけです。
ですから、正直に言うと今回の事件も学校ではそれが当たり前としてあり、それを生徒たちがたまたま遊んでしまっていたという可能性も高いわけです。
それとこれとは別と言われれば、それまでですし、これほどまでの痛ましい事故につながってしまったので無責任に発言はできませんが、一方的に教員や学校が責任を取るというのもどこか違うような気もします。
🔓責任はどこに
今のところ、その責任の所在ははっきりしていないようですが、いったいこのあとどのように動いていくのでしょうか。
今回のように煩雑さがありながらも、便宜上使いやすさが出てきてしまうとそちらに流れてしまうというのは学校現場あるあるです。
他にも、起こりうるであろう事故は学校現場にはいくらでもあります。
そんな教員を守るために保険や管理職がいるのですが、事故が起きないことが一番です。
そのためには、必要なのは教職員の仕事のゆとりと、社会性のような気がします。
社会の常識と教員の当たり前をつなげる、そして、教員自身にも考えたり必要なことに時間をさけるだけのゆとりを作る。
これができない以上、また別の形で何かしらの事故は起こり続けるような気がします。
数年前にはプールの水を出しっぱなしにしてしまった件、まとまったお金を職員室の机の上に残していて盗まれてしまった件、その他さまざま先生の『うっかり』はあります。
責任の所在を探すのも大事ですが、こんな痛ましい事故が起こらないように根本解決を考えたいですね。