こんばんは!
教員支援ネットワーク T-KNITのいがぐりです。
普段は私立の中高教員をしており、個人でもブログを書いております。
よろしければ、ご覧ください。
皆さんは学生時代に学んだ歴史を覚えていますでしょうか?
実際に起きた事実と年号、歴史上の人物、それによってもたらされた社会変化。
私は歴史は苦手ではなかったのですが、互いの因果関係は一切覚えられていません。
今日はそんな歴史教育について考えていきます。
🕰️過去の事実をどう見るか
歴史と聞いて私が一番最初に思いつくのは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の有名な3人。
ホトトギスでも有名なこの3人が真っ先に出るほどに、そこまで歴史には深煎りできていません。
歴史上の人物で互いに繋がった過去を話せるのもこの3人くらいかもしれません。
というのも、歴史という科目は過去にある事柄を現代の知恵と知識、そして残ったものから読み取るという科目。
その過去の見方次第で大きく学習意欲も、理解度も変化してくるのでしょう。
過去というと大袈裟かもしれませんが、生徒指導においても同じことが言えます。
A君とB君が喧嘩しましたと言った時に、A君側の意見だけを聞けば当然A君の方が正しいと思えますし、B君がだけを聞けば同じようにB君が正しいとなります。
2人ではない傍観者のC君に話を聞いたとしても、C君が普段A君とものすごく仲良くしているのであれば、聞き取れる話は中立とは限りません。
過去をどのように見るかで大きく事実は変化していくのです。
📗異なる歴史の学び方
今の例は少し歴史とはかけ離れているかもしれませんが、こんなニュース記事を見ました。
歴史教育は古い方から新しい方へと進むべきか、新しい方から古い方へと進むべきか?「歴史教育には古い方から新しい方へと進む方法とその逆の方法を混在させるべき」が43.1%で最多。学習欲増を期待する声も。
要はこれまでの歴史教育は、過去から現代へと時系列順に行なっていたため事実ベースになってしまいがちでした。
つまり、起きた出来事を追いかけていくだけなので、疑問を浮かべるような隙間がなかったわけです。
これをあえて現代から遡っていくことで事実に対して、「なぜそれが起きたのか」と疑問を浮かべることで、学習への定着度が変化すると言うものでした。
確かに、昔こんなことがあったんだよねと話されるよりも、なぜ今こうなっているのかと考えていった方が、自発的な学習になりそうな気がします。
文科省もさまざま考案した中での今の指導要領の形なのかもしれませんが、新たな学習も出るとして必要な視点かもしれません。
💊歴史教育は社会にとどまらず
歴史を学ぶ重要性は、別に社会だけにとどまりません。
数学や理科といったいわゆる理系科目にも歴史はあります。
そして、その歴史を学ぶことで公式の本当の意味を理解できたり、背景を理解できるので学問の連結ができるようになるわけです。
科学がここまで発展してきたのにも当然理由があります。
そして、その発展には間違いなく最新の科学発明だけでなく古来より続く思想的な関わり方も絡んできているのです。
古い科学者の名前を調べると面白いことに、その名前は哲学書でもよく目にする名前がほとんどです。
つまり、昔は学問という分かれ道がなく、科学も哲学も同じ一つの学問として考えられていたのでしょう。
そういった背景を知ると、なんだかより深く科目に理解を深められ、他の科目との思わぬつながりも学べていけるのかもしれませんね。