- ITとICTの違い
- 教育におけるICT活用事例
GIGAスクールのおかげで全国にタブレットが普及し、今では学校で当たり前に定着し、使われる言葉になったICT。
文部科学省も情報技術の活用を推進し、ビジネスチャンスと期待し、多くの企業が入ってくるようになった昨今…。
しかし、意外と学校現場ではITとICTの違いを未だに理解できていない方も多いのです。
ICTなんて若いモンに任せておけば良いのでは?
ITもICTも違いはないんじゃ?
ICTを理解しなくたって授業には影響は出ないでしょ?
現場ではこんな声がよく聞かれます。
ICTはたしかに導入も難しく、知識として理解しづらいですし、近年行われたGIGAスクール構想によって端末が入ったからと言って、簡単に実践できるというものでもないです。
しかし、IOT(internet of things)化などで身近で便利になっています。つまり、私たちのあらゆる生活シーンに溶け込み、確実に伸びる分野。
- IOTとは(クリックで解説を開く)
教育現場だけでなく、医療や、介護など、さまざまなサービス・業界で求められ、新しい機能がどんどん増えて、使われるようになっているので覚えるなら今!
そこで今回は学校の先生にも分かりやすいように図解や、事例を混じえて簡単にポイントを押さえながら、解説させてもらおうと思います。
教育や、学習の柱となってくるICTの分野、今だからこそしっかり理解していきましょう!
ICT(情報通信技術)とは?
ICTとは簡単に言うと、コンピュータの使い方のこと。
ITを用いたコミュニケーションのことを指す言葉です。
ICTは何の略?
ICTは3つの単語からなる言葉です。
ITと違って、ICTは人を介したコミュニケーションが重視された言葉であることが分かりますね。
ITとICTの違い
ITと違って、ICTは情報端末を使ってコミュニケーションを取るかどうかが重要です。
分かりやすく比較してみましょう。
IT
- コンピュータや、インフラそのもの
- IT技術はパソコンの解像度、HDD容量、インターネット速度など、コンピュータ自体の性能を指す
- ITはコンピュータだけで完結するのが特徴
- パソコン
- スマートフォン
- タブレット
- 電子黒板
- 書画カメラ
- プログラミング教材
- キーボード
- マウス
- ディスプレイ
- インターネット
- セキュリティ
- Wi-Fi
- 通信
など…
ICT
- コンピュータ機器や、アプリの利活用
- ICT技術はメールを送る、チャット、Wordや、Excelの作成のように人が関わってくる技術を指す
- ICTは端末を使って人を介するのが特徴
- メール
- SNS
- Word
- Excel
- PowerPoint
- プログラミング
- Google for Education
- ホームページ閲覧や、利活用
- 校務システム
- デジタル教科書
- セキュリティ対策
- オンライン授業
など…
こうして見るとまったく違う技術なのが分かりますね!コミュニケーションの対象が機器なのか、人なのかの違いも大きいです。
データ管理や、仕事・作業の質そのものに関わってくるのがICT。
端末自体のスピードや、効率化、最適化はITです。
教育分野におけるICT活用事例
ICTは環境整備の一環として生きにくいと感じている子どもにも有効です。
このあたりは、学校に行けない子どもには生きやすい環境と同じくらい生き抜く力が大切にも書いてあります。
では、ICTを学校・授業に具体的に、上手に活用している方法を知るために、総務省の資料で紹介されている事例をいくつか見てみましょう。
THE NARAJO PLAN
国立学校が、これまで培った知見を活かし、遠隔会議システムやSNSによる助言、クラウド上でのノウハウの共有等により、被災地や離島など、地方におけるプログラミング教育に貢献。
他の地域や、民間企業の方にオンラインで授業をしてもらうだけでも、立派なICT活用です。
こうなるともはや、先生は外部の人と、子どもたちを仲介する役目を担うだけでも十分ですね。
スマートフォンを利用した学生証革命
カード型の学生証がスマートフォンアプリになった ⇒ 学生証に付加価値創造!
① 学生は学生証、学生手帳等を常に携行している自分自身のスマートフォンに格納することができました。さらに連絡や通知、出席確認などが確実に手元に届くようになりました。
② 学校側では発行、紛失、回収の手間が手元のPCからクラウド上で完了するようになり、手間が大幅削減されました。
③ 従来、素材として利用していたプラスチックや紙を利用しなくなり、経済的かつ温暖化ガスの排出抑止になりました。
この当たり前を見直す技術革新はとても良いですね!いつでもどこでも誰でもインターネットと接続されているデバイスを活用することで、生徒にとっても先生にとってもメリットが大きい取り組みです!
新地町ICT研究協議会を中核としたICT教育体制の構築
クラウドを活用したシームレスな学習環境によって、個々の課題に応じた学び、主体的・協働的な学び、探究志向の学びなどの学びを充実。21世紀を生き抜く力を育成する新たな学びを実現している。
いつでもどこでも学べる環境づくり。
こちらはデータの集積と管理と一見、ITインフラ整備に近いですが、オンライン授業が加速するのは立派なICT活用です。
21世紀型スキルを育むICT教育でみんなが住みたくなるまち
未来を担う子供たちに21世紀型スキルの育成をICT教育で実現。
地元産官学で21世紀型スキルの育成。つくば教育クラウドを活用した家庭学習・放課後学習・特別支援教育
体験学習にタブレットを持ち出したり、プレゼンテーションを活用するのはICT技術としては高度な領域です!
使用する範囲を拡大し、まち全体を広げたことが良いポイントでしょう。
小規模校集合体バーチャルクラス(クラウド遠隔授業システム)
持続可能な地域づくりに必要不可欠なヒトづくりをテーマとして、ICT活用により実施する遠隔授業によって持ち込まれた多様性(多様な大人・高校生・中学生)の中で、競争心・表現力・多文化協働力を身につけるよう、遠隔授業の安定運用の実現と協働オファーを獲得する。
これからは遠隔による授業が増え、いつでもどこでも受けられたり、オンライン朝の会、オンライン個別面談なども行われるでしょう。
言うなればバーチャルクラスですね!
ICT技術を高めると授業はもっと面白くなる
それではまとめです。
- ICTは情報端末を使ったコミュニケーション
- 操作の先に人が関わることがICT
- オンライン授業や、オンラインミーティングもICT
- アプリ操作もICT
- クラウド学習環境もICT
- プレゼンテーションに情報端末を使えばICT
大体、情報端末を使って何かをする…っていうことがICTだと大雑把に思ってもらっても、ほぼ問題ないです。
ICT技術を高めるというのは授業の質を高める、より素晴らしい教育ができるということにも繋がります。
最初は誰も不安です。しかし、楽しみながら慣れていくことで必ず向上します!
ぜひ楽しんでやってみましょう!