学校をクリエイティブで、面白い場に変えたい。
学校はそう思っている先生たちでいっぱいだと思います。
僕は今回、教育研究家である妹尾 昌俊(せのお まさとし)さんのセミナーを受けてきました。
妹尾 昌俊さんはいわゆる合同会社ライフ&ワーク代表(保護者でもある)という立場で、先生ではありません。
しかし、先生よりも先生のことを理解し、学校業務改善アドバイザーの役目を担っています。
実際に学校の働き方改革をする時に
「やってる暇もないよ!」
「日常業務が忙しくて…」という声が挙がっているといいます。
出典:妹尾さんのプレゼン資料より
授業もあるし、校務もあるし、家庭もあるし…。
忙しない日々を送っていたら難しいよ!って思うのは当然です。
しかし、妹尾さんは「明日の授業どうしようかでいっぱいという気持ちは分かる。でも、休んでちょっと振り返るのが大事なんです。」と伝えてくれました。
そこで今回のセミナーを受けたメンバーで考えた自己研鑽で何を身につけたほうが良いのかと自己研鑽をする中で大切にしたいことをシェアします。
- 自己研鑽の時間をどうやって作るか?
- 自己研鑽をする上で何が大切なのか?
を考えている方はぜひお読みください!
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教員はどんな自己研鑽をするべきなのか?
今回の妹尾さんからの問いは「刃を研ぐ。自己研鑽、自己投資の時間を大切にしていくためにあなたはどうしていきたいですか?」というものでした。
教員が行うべき自己研鑽はよく考えていかないと思います。重要な視点とするならば、いかにして子供たちの思考を育むか?がポイントになっているなと。
例えば、GIGAスクール構想で環境構築は一気に進むと思います。でも、ICTがやれる環境になったからと言って、先生の気持ちがやれる気持ちになるか…というとまだ分からないと思います。
出典:妹尾さんのプレゼン資料より
そして、実際はICTを使うことではなく、子供たちの思考を表現するためのツールでしかないという点も忘れてはいけないでしょう。
先生たちの話を聞くと子供にとっては、コロナウイルスがあってもほとんど影響受けてない。
「休めてラッキー!」くらいにしか思っていないのです。
そんな子供たちがいっぱいいる中で、自分はどう関わっていくのか?というのは永遠の課題になってくるし、今の子供たちにどうやって自分自身で学び取る力を身に着けさせていくかが重要になってくるのかなと思います。
先生たちの自己研鑽で身につけていきたいこと
その上で学校の先生が自己研鑽する上で大切にしていきたいことも話し合いました。
話し合いの中で出てきたのは5つです。
子供に目線を合わせた話題性のある情報をインプットする
ある先生はおそ松さん、フォートナイト、どうぶつの森、鬼滅の刃などを実際に見たり、読んだり、プレイしたりしていると言っていました。
人は信頼感のある人からしか話を聞こうとしない。
このような中学生期のメンタルヘルスの維持に加え、生徒の教師に対する信頼感を構築することは、生徒のその後の対人関係や人格形成への影響といった長期的な意味があると推測される。
このように勉強に関係ないようなところでも共通性が見えるようになると、信頼性が高まり、学習意欲が向上することは論文でも示されています。
親子で興味があるところを行い、暮らしそのものから学びとり、刃を研いでいる。
それこそが「実際の勉強で役に立つんです。」と言っていました。
そういう点では、今、子供たちが興味を持っているゲームから学べることや、共通性を作り出すのはとても大事だなと思うし、緩く初めて誰でも楽しめるどうぶつの森なんかは先生でもとっつきやすいかなと。
本を読むではなく、アウトプット前提で考えてインプットする
いろんな方は本を読めと言います。でも、本を読むのも大事だけど、読むだけでは十分な学びにならないとも話が出ていました。
先生、本を読んでなさすぎる問題はある…とも妹尾さんも言っていましたね…。
出典:妹尾さんのプレゼン資料
この本についての話題で言えば江澤先生のインタビューでも「本を読め」とも言っていましたし、逆にアウトプットは前提として考えているとも…。
たしかに読んだことってほとんど頭の中に残っていません。僕自身が残っているのは何度も読んだ本や、何度も聞いた内容…。
良質な情報との接触回数が増えれば増えるほど、自分の中で実際に使える知識として定着するのかなと。
そういう点では学んだことをブログに書いたり、SNSで発信したりするのは、質の高い知識の定着化を図る上で非常に重要だなと感じます。
ただし、「担任持ちながら一冊読んでブログに書くのは辛かった」とも言っていたので、如何に時間を確保するか?あとは、時間がある時に自己研鑽の時間を作るかどうか?は考えなければならないなと思います。
本は本でも専門書を読むのも効果的
これも聞いた話なのですが、専門書はかなりレベルが上がるとも話していました。
今回の先生が読んでいた本の値段は2万円。
値段が高いのは専門書だからしょうがないとは言っていましたが、専門書読む先生が少なすぎることで授業の質の低下に繋がっているとも。
子供たちに最良の授業を行うためには100倍の知識量がないといけないとも前回話し合いましたが、そういう点では専門書は避けては通れない道なのかなと思います。
やったことのないことをやると幅が広がる
これは学校の先生に限らずですが、新しいことを始めるのは誰にとっても良いことでしょう。
知らないことを知らないまま許してしまう…ということが、学習として一番良くないこととも聞きます。そういう意味ではまずはやってみて、試して、合ったら続けるし、合わなかったらやめるくらいで良いと思います。
僕自身は結構少しだけやってみるということをたくさんしますが、この少しだけやってみるというチャレンジ癖をつけると、幅広くいろんな知識がミックスされていくと僕自身は感じています。
今回話し合った先生は「毎年何か1つでも良いから今までやったことのないことをやっていく。それで自分の幅は広がっていく」とも話していました。
体験を大事にする
これは僕からお話させてもらった点ですが、僕自身は本を読むというよりも体験を重視しています。
なぜかというと、本というのは本に書いてあることしか吸収できず、主体的に自分ごとに変換をすることが難しいと思っているからです。
逆に体験はシンプルで見たまま、感じたまま自分の中に取り入れることができるので、本を読むよりも吸収力が高いなと思っています。
さらに吸収力を高めるためにはアウトプットもしっかり行うことですが、そのアウトプット自体も自分の言葉で感想を書くだけなので、ある意味書きやすいなとも思っています。
インプットの純度を高くし、しっかり吸収して、定着化のためにアウトプットする。
この循環がしやすいのが『体験をする』。
いろんな場所に行ったりするのはかなりオススメです。
自己研鑽の時間を大切にするために何をすると良いのか?
今回話し合った先生たちの話題では「教師自身が自分の自己研鑽や、子供に興味なさすぎる」のは課題だとも話していました。
先生は先生の好きなようにすることが授業…ではなく、子供たちがどんな悩みがあり、どんな大人になっていくと良いのかを考え、実践していけるようにする。
そのためには自分自身の自己研鑽は欠かせないし、子供を一人ひとり愛を持って理解深めていかないといけないよねと。
教師の得意を活かすが基本だから…と言う先生も確かにいらっしゃいますが、教師の得意を活かすなら、教師自身を子供が選べないとダメという話も出ていました。
児童生徒がいなかったら学校の先生は成り立ちません。
だからこそ、子供の実態に合わせて授業をする。だから常に一緒にいて理解を深める。だから常に子供も、先生もチャレンジを繰り返す。
これが大事なのではないか?
そんな話し合いがされました。
自己研鑽は忙しくても時間を作ろうと工夫することから始まる
それでは、今回の話し合いのまとめです。
みんなで話せば話すほど、いつ日常業務が緩やかになるのか?なんて誰にも分からないし、忙しくても時間を作っていくのが当たり前で、そういう考え方を持たない限りは一生成長はできないし、自分の負担は軽くなっていかないのだと感じました。
インプットの方法は人それぞれ、本だけじゃなくていろんな人との繋がりを広めていったり、体験をすることも立派な自己研鑽です。
インプット、アウトプットのバランスを考えて、インプットだけ、アウトプットだけになっていなければ、しっくり来るんじゃないかなと思います。
あなたはどう自分の自己研鑽の時間を大切にしていきたいですか?
よく考えてみてくださいね!では!