今回は社会教育と生涯学習の違いについてお話をしていこうと思います。

よく混同されがちな社会教育と生涯教育なんですけども、これはいろんな人が勘違いしていて、生涯学習で、何が社会教育なのかっていうことが分からない人が多いのです。

そして、生涯学習の中に社会教育があるのか、それとも社会教育の中に生涯学習があるのか、はたまた、これは別のものなのかっていうのが分からないがために制度がおかしくなるっていうことがあり得るのです。

今回はこの違いについて説明していきたいと思います。

社会教育とは何か?

まず、社会教育とは何か?というと、大きく分けて3つの事柄に分かれます。

1つ目は他社との対等な関係性に基づいて行われる活動であること。

2つ目は 関わり合うことにより、お互いが成長する活動であること。

3つ目は知識を得たり、気づきを得たり、自分で価値を作ったりする活動であること。

この3つだけ伝えるとわかりにくくなってしまうので…

具体的に言うと、 誰かと一緒に学ぶことなんですね。

例えば近所のおじさん、おばさんに「こういう道具があるよ」とか、「こういうやり方っていうのもあるんだよ」っていう風に言われたり。

友達に「お前こういうの知ってるか?」っていう風に言われたり、逆に「お前まだそんなことやってるのか?」って言われることだってある。

このように他人と関わることによって、自分の中になかった世界や、自分の中にある思い込みから脱却していくこと、これが社会教育の本質的な部分になります。

自由な議論ができたりして、お互いに成長をしていく関係性のもとで学ぶ、これが一般的な学校教育とは明らかに違う点だと言われています。

Wikipediaとかで調べると

社会において、都道府県や市町村などの自治体や公的機関、博物館、図書館、あるいは大学などが公的にだれでも参加できるカタチで提供する学習の機会のこと。無料ないしは僅かな費用で提供される。

実は全然違う、間違った解釈だと言えます。

実際に、僕も社会教育に携わるようになって、はじめて「これが社会教育だったのか!」と気づくことが多数ありました。

ドリプラもそうだったし、コミュニティ・スペースの活動、シェアハウス、会社経営とか、NPO法人 教員支援ネットワークT-KNITの活動なんかはまさに社会教育でした。

これらは社会教育だって意識をしないで活動していたんですけども、これは果たしてなんて教育なんだろう?と思っていました。

学校外の教育は生涯学習?っていう風に思っていたのです。

それが、社会教育だと、ストンと腑に落ちたような感じがします。

生涯学習と社会教育はどう違う?

そこで、生涯学習と社会教育はどう違うのかが気になってくるワケです。

生涯学習っていうのは、私たちが生き続ける上で、一生涯学び続けていきましょう!と言っているものです。

そうした時に、

「じゃ、社会教育と何が違うんですか?」

って言われると、 何の違いがあるのかっていうのを具体的に説明できない人が多いらしいのです。

実は生涯学習というのは、理念なのです。

生涯にわたって、 様々な学びを継続的に行っていきましょうっていう理念であるっていうことですね。(つまり大元として大切にしていくべき考え方そのものだってことです)

つまり、家庭教育、幼児教育、社会教育、学校教育…いろんな形の教育っていうのが世の中にはたくさんあるんですけども、いろんな教育ってやり方そのものなんですね。

実践していくための教育の形のことを表しているものです。

そのやり方の根本に生涯にわたって、様々な学びを継続的に行っていきましょうね。っていう考え方があるので、 その理念に基づいて、家庭教育や幼児教育や社会教育や学校教育、リカレント教育とか、いろんな教育が混ざって内包されているんです。

これが本当によく分からなかったところなんですけども、とても大切なところだなって思ったりしています。

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この生涯学習の理念っていうことを、いろんな教育にどう生かすかっていうことが 非常に重要。

子供たちに生きる力とか、自分で考える力とか、他人と協働する力とか、そういうものをどうやって身につけさせていくかがすごく重要なところなんです。

これは、教育基本法の第1章に詰め込まれている部分らしいので、生涯学習っていうのをちゃんと調べると書いてあることだったんですね。

ただ、社会教育っていうのは、生涯学習と一緒って考えちゃう人がいるっていうのは、この生涯学習の理念の中に社会教育も入っていて、似ているからこそ誤解を招く。

まぁ、今回勉強したおかげで、明確にこれは違うものだって確かに思いました。

なので、この生涯学習と社会教育は全然違うものですよ。っていうことを、僕たちのような社会教育に携わって、実践しているような人たちがちゃんと理解をする。

その上で周りに伝えていくことが 本当に大事なところなのです。