地域学校協働

学校ボランティア(スクールサポーター)制度によって地域との取り組みを行い、コーディネーターとして手腕を振るった経験があるM先生にインタビューをしてきました。

スクールサポーター制度は茨城県龍ケ崎市の松葉小学校の取り組みで、子ども・保護者や地域の方、教師の信頼関係を深め、魅力ある学校を作るという狙いがあります。

M先生はこの取り組みが全国に広がったら良いと願うと同時に、ご自身も積極的に活動をしている方です。

取り組みの良さや、どのように制度を作れば良いかをお聞きしてきました。

「自分たちの学校」として学校ボランティアの気持ちを合わせる

ペンとノート。インタビュー開始
ソルティー
初めまして。今回はよろしくお願いいたします。
M先生
宜しくお願いいたします。どこからお話したら良いでしょうか…?
ソルティー
そうですね。私の取り組みをお話すると、地域の人たちを巻き込んで、地域で子どもたちを育てる。それが普通になるような取り組みを作りたいのです。

昔と比べ、地域の人との隔たりが厚くなった分、学校とは密度が薄くなってしまっています。
M先生
うんうん。それでこの学校なのね。
ソルティー
モンスターペアレントなる単語も、学校と保護者との溝が深くなったからこそ生まれた言葉ではないのかと思っているのです。

そして、学校も教育現場が変わってきています。そして、しなければならない校務も増えました。

これによって時間がなくなり、生徒と触れ合う時間が取れなくなりました。いじめなどの問題も少なからずこういう点に影響されるのではと思っているのです。
M先生
確かにそういう考えもありますね。
ソルティー
人にはそれぞれ得意な点があります。地域の人たちももちろんあるハズ。

この得意な点で学校の先生を支えていけば、もっと良い授業もできるし、学校と密度の深い関係がとれる。先生もしたい授業ができる。時間もとれる。生徒も良い学びを得ることができる。

こんな風に考えています。
M先生
お話聞いてると今の教育界の課題を全て把握されてるような(笑)

地域によって大分差がありますけども、私がいた松葉では創立35年目なんです。
ソルティー
35年…というと、学校としては若いですね。
M先生
そうかもしれませんね。

30年ほど前の人たちが団塊の世代を迎えていらして、お仕事もなく、お孫さんが学校に来ているかというとそうじゃなく、子供はどっかに出ちゃっている。

だから孫はいないけど、退職して暇なんだっていう方とか、孫はいるよっていう方とか。

そういう人たちが当時の松葉を保護者として築きあげてきた世代の人たちなんです。

だから、自分たちの学校みたいなイメージがすごく強いところなんですよ。
ソルティー
松葉小学校が大好きって方が周りにたくさんいらっしゃるんですね。
M先生
そこにプッシュして「松葉を盛り上げていこう」っていう、「一緒にやろうよ」っていうと、入ってきてくれるんです。

でも、私が言った訳じゃなくて前の前の教頭先生方が「やってみようか」って言って、次の次の…って世代を重ねるごとにやることを増やしていって。

私は受け継いだだけだったので私は新しいことを始めた訳でもないんです。食いついてきた地域の人が多い学校だったんですね。

難しいのは学校ボランティアのスケジュールと人材コーディネート

ソルティー
なるほど。実際に学校に入ってもらっていた地域の方はどんなことを頼んだんですか?
M先生
ミシンだったりとか、のこぎりをやってもらったりとか、調理やったりと授業にも入ってもらいました。

一番難しいのはその調整で、一ヶ月前のことを教頭が把握して担任から聞き取って、登録している方にお知らせするんです。

そのサイクルが2週間から一ヶ月くらい前じゃないと登録している人もこの日は行ける、行けないが決められないというか。

担任もこんなに先だと日にちはちょっとずれるかもしれないとか、そういう所はちょっと難しかったですね。
ソルティー
コーディネートは難しいですよね。学校はすぐ来てくれる人を求めているけど、地域はそんなにすぐじゃ行けない…ってミスマッチが頻繁にあるんですよね。
M先生
その調整は全部教頭(私)がやってたんです。

私は担任に聞いて、その情報を集約して流して、何月何日には何人来るよって調整を全部やっていたんです。

当時登録している方である程度代表の方がいて、その中で調整してもらえると楽だったなーとは思いますね。
ソルティー
学校でコーディネートも良いですけど、それ自体が負担にもなりますからね。
M先生
担任から吸い上げるのは教頭で良いんですけど、そこから発信したり集約したりっていうのをコーディネーター役の方、地域のほうでやってもらうと、学校はホントに楽が出来たかな。

ただ、松葉小学校の方は「やって」って言えばできる方たちだったんです。でも、ホントにいろんなことをやってもらいましたので、そこまではちょっとお願いしなかったです。

学校ボランティアに任せっきりの場を作る

ソルティー
資料見せてもらいましたが、本の整理などもサポートの一つだったんですね。
M先生
はい。

他にも夏休みには学びの広場というものがあって、学びの広場には毎回20人くらい入ってもらいました。
ソルティー
毎回20人ですか。相当参加してらっしゃったんですね。
M先生
本当に4人に1人がいるみたいな感じです。

担任がいて、その他にも県からお金出てるサポーターがいるんです。クラスに2人入るのはどこの学校でもあるんですよ。

この他に地域に声かけたら「いいわよ、できるわよ」って人もいらっしゃるので、10人以上は子どもを見てくれてましたね。
ソルティー
そりゃすごいw
頼もしいですね。
M先生
あとは希望制の授業放課後サポートとか。
松葉っ子スクールって命名でやってもらいました。要するに復習授業ですね。

もちろん、サポーターも一緒に担当します。
新しいこと教える訳でもなんでもなくて、音読の練習だったり、ドリルの計算だったり、そういうのを手助けするという。

ドリルの丸付けとかね。これは全学年の希望者に。
ソルティー
ふむふむ。それを地域の人たちだけでやっているっていうのはすごいですね。
M先生
これはぶら下がりの時間なので、結局、保護者の了解を得なきゃならないんです。
遅くなるので、保護者もお願いしますって言えば来てもらえることもありましたね。

保護者が迎えに来るので、顔と顔を合わせてありがとうございましたっていう。
ソルティー
なるほど。そこで地域のコミュニティが出来上がっているんですね。
M先生
それが地域の繋がりですね。そこでサポーターさんとは顔なじみになるので、そういうこともできる地区でしたね。

実は今の学校でも地域の繋がりを持とうと同じような取り組みを始めてみてるんですが…それが中々難しいんです。

地域の積極性がないと成り立たない

ソルティー
何が問題点なんですか?
M先生
前の松葉小学校は自分たちの松葉!って想いがあったんです。みんなが校歌を歌えるんですよ。

さらに来賓が松葉卒業生とか。それだけ想いが強いから地域の中の松葉だぞってそういう想いがあるんです。
ソルティー
卒業して30年経っているのに校歌が歌えるってすごいですね(笑)
松葉小学校の地域パワーはそういう想いがしっかりしているからですね。
M先生
ところが今回の学校だと「サポーターとしてこういうのやりたいんですけど…」って広報誌とかに載せたりしてみるんですが、
「学校にはそんな」、「学校は先生がやるもんだから」ってなっちゃうんです。

無責任とかそういうのではなく、中々崩せないところですね。
ソルティー
地域が積極的じゃないとやっぱりそうなっちゃいますよね。
どんなに良い取り組みでも、初めての試みだと尻込みしちゃうんですかね…。

あとは地域によっての課題も違いますからね…。
M先生
そうなんです。もちろん働いていらっしゃる方が多いので、そういう方には声をかけないで、逆にお暇な方もいるので、その年代の大きい方にお手伝いをお願いしたりね。

花の苗植えを「手伝って」って言ったら2人ほど来てくださる方もいらっしゃいますが、じゃあ学校の中に入ってやろうかっていうとそうでもないみたいで…。

「子供たちとはほとんど関係のないところでならやるよ」みたいな形です。
「子どもたちの相手は俺たちにはとんでもない」みたいな。

私たちよりは遥かにのこぎりにしたって、料理にしたって上手い訳ですよ。でも、中々…。
ソルティー
自発的に育てるマインドが薄いと自分の子供に絶対影響が出ると思うんですが、そこはなかなか伝わらないんでしょうね…。

学校ボランティアの質は人柄の良さに現れる

地域とのふれあい
ソルティー
ちなみに松葉小学校のスクールサポーター制度には報酬みたいなものはあったんですか?
M先生
いや、まったくなかったです。

まったくなかったんですが、学校ではなくて市で何かしらのボランティアをするとスタンプがもらえるカードが作られて、何枚溜まったら市内の循環バスがタダになるとか、そんな市の取り組みが途中から始まりました。

見守りサポートとか、登下校とか見守りが結構多かったんで、そんな方にカードをお配りいたしました。
ソルティー
なるほど、取り組みが良かったからあとから予算がついたんですね。
M先生
ただ、「私達はこういうの欲しくてやってるんじゃないから」って言ってくださる方が本当に多くて。

もちろん溜めてましたけど全部溜め終わったら、子供たちのためにクリスマスのケーキ買うのに使ってるとか。そんな素敵なおばさまもいらっしゃいましたね。
ソルティー
う〜ん、それは素晴らしいですね。
M先生
あとはスクールサポーター事務局っていうのを作ったんです。
ソルティー
事務局とはなんですか?
M先生
サポーターが60人いる中で、事務局は月に一回は学校の図書室で会議やりましょー」って始まったんです。

どんなことやるかとか、スケジュールを書いてもらったりとか。まぁ、最終的には担任から上がった時にやってもらうんですが、今までの去年までの試みでこんなのあったら良いねってものを出してもらったりとか。そういう意識付けですね。
ソルティー
そういう縁の下の力持ちはものすごく重要ですよね。

表の活動だけじゃなくて、後ろで活動している人がいるからって気持ちがすごく大事ですね。
M先生
事務局の取り組みはあなたのようなメンターコーディネーターにやってもらえれば良かったのかなぁ…なんてね。
ソルティー
実際に学校を支援する時はそういう第三者になれるようにがんばります!
今に繋がる一言

現在は学校運営評議員としてコミュニティスクールに参画していますが、この一言がキッカケで第三者として学校と地域の繋げ役となっています。

M先生
地域のサポーターはいろんな所から情報持ってきてくださって、東京では毎日学校の入り口辺りに椅子と机を置いて、事務局の一人みたいな人がいて、自由に来る人に受付をしてもらって。

その人がコーディネーターとしてこの時間は1年生何やってるから入ってもOKってね。そんなサポーター制度のところもあったよって。
ソルティー
来たらどこかに入れるってことですか?
M先生
はい。そのサポーターの人は毎日日課を把握している訳ですよ。

「行って良い」って言ってもその時テストなんかやってたら話にならないじゃないですか。

きっと来る人も、「この時間暇だから私行けるわ」って感じに自由に来るんじゃないかなと思うんですよね。
ソルティー
どうやったらそんな風になるんでしょうね?
M先生
伝達をしっかりすることでしょうね。誰かが担任との連携をしておけば心構えができます。

急に入られたら担任のほうも「えっ」ってなっちゃうしね。必要ないのに入られても困る訳ですから。
ソルティー
そういう究極の状態になるには毎日の日課把握するためにサポーターが常駐してくれるのが一番ですね。
M先生
あとは担任もウェルカムな体制に持っていくことが必要ですね。

やっぱり担任のほうでも、地域の方に入ってもらったり、授業を見られたりということに抵抗がある先生もいらっしゃって…。

だからパソコンなんかは苦手で、ソルティーさんのようにパソコンが得意な人に入ってもらったりするとすごい大助かりです。
ソルティー
地域だけじゃなくて、教員のマインドも変えていかないと成立しない話なんですね。難しいけど、やっぱり大事なんだなぁ。
M先生
「いつでも来てー」って人もいる反面、見られたくないって先生もいるんです。もちろん居て当然なんですが、そうすると地域の人が入っていけなくなって、閉ざされちゃうかもなぁ。

全体として「いつでもOKよ!叱ってもOK!」みたいな、そういった体制にしておく。そうじゃないと来たほうもやりにくいし、来てもらったほうもやりにくいのかなって。

教員の考え方の変化は十分なことをやっておかないと、担任からも「困ってる」って意見が挙がってこないんですよね。
ソルティー
それは校長先生の意識と、校長との連携が必要そうですね。
M先生
何してもOKな雰囲気じゃないと担任一人でのこぎりとか使って子どもにケガされたり、指導している最中にミシンが壊れて「先生ー」って呼ばれてても行けないとかね。

あとから「サポーターを何で呼ばなかったの?」ってそういう話にもなってしまいます。松葉小学校ではそういう雰囲気なかったのでやり取りがスムーズだったのかと思います。

自分のできる範囲、先生が教えたい範囲までで良いと伝える

ソルティー
サポーターの質も言ってましたね。来てもらったことによって迷惑になったらしょうがないとか。
M先生
松葉小学校のサポーターたちは、「自分たちは先生が忙しい時は手伝うし、自分たちは自分たちが出来る範囲のことを手伝うんだよ」って。

そこのスタンスはすごくしっかりしていましたね。
あとは授業準備にかかる印刷なんかもよくやってくれてましたね。
ソルティー
印刷?教材ですか?
M先生
そうです。

国語の教科書を拡大して大きくしたものを書き込み教科書って言ってるんですけど、そうすると字と字の行間に書けるじゃないですか。

そういうものを使って授業を進めてたんです。

単元ごとに一人一冊そういった大きくA4版にした教科書を配って、学習効率をアップさせるんです。これは印刷・製本は全部サポーターさんに任せてました。
ソルティー
たしかに作ったら効果高そうだけど、実際作ると時間かかりますね。
それをサポーターさんが手伝ってくれるなら良いですね。
M先生
そうですね。

これをお願いすると、先生はその時間は他の仕事ができるんですよ。書き込みの印刷サポートは担任は大助かりしてましたね。

松葉小学校には拡大プリンタが職員室にあったので、そこで行っていました。サポーターさんは職員室に自由に出入りしてましたね。
ソルティー
えー!そうなんですね。
入ってくる人たちには目印はあったんですか?
M先生
それは作りました。松葉スクールサポーター ◯◯さんみたいな。

この目印は登録している人には作って渡しちゃってました。サポーターさんが来る時はこの印を掛けてくるんです。
ソルティー
スクールサポーターがあまり浸透していない地域は「部外者はあまり入れない」とか、「個人情報が漏れるから」って声が必ずあると思います。

そういうのは問題なかったんですか?
M先生
そういうのは地域がしっかりしていたというか…。むしろサポーターさんであれば証もありますし、地域的に部外者が入ってくることはなかったですね。

ただ、誰かが来たら職員室から見えるので必ず声掛けに行くようにしていましたね。そこは安心・安全の面ですよね。

まずは見たら声掛けするってことを大事にしていました。
そこら辺の不安は特になかったですね。そんなに大きな地域じゃないし、子どもたちもよく知っているし。
ソルティー
小さいからこそ情報共有がしっかりなされていたんですね。
どこかの誰さんとかも分かっちゃうんですね。
M先生
どこの誰っていうか、あの辺りのおばさんとか、2丁目にいるおじさんとか。そんな感じで子どものほうが良く知っているんですよ。

やっぱり大きな地域で大きな学校ほど、そのような危機管理はもっと難しくなっていくかなって感じがします。

本当にしっかり、ただ渡すよりも色まで決めてこの人じゃないとっていう。
ソルティー
もし、私がやるならスクールサポーター制度をやりたいって学校から地域に協力を募るようになるかな?
M先生
はい。学校の場合はそうなると思います。
ソルティー
学校でそういう地域の専門家を呼べますよ〜って制度があったら使いたいと思いますか?
M先生
制度としてなっちゃうと、めんどくさいかなって思うかもしれませんね。

例えば外部機関のような外部者を呼んで授業やってもらうとか、どこの学校でもやってると思うんですよ。
ソルティー
あ、たしかに年に数回程度しか使われなそうですね…。
M先生
キッチリした制度としてやってるとなると面倒くさくなってくると思うんですけど、例えば田植えやるからどこどこの人上手いから呼んでみようよとか、戦争体験の話を出すならどこかのじいちゃんいないかなーって、あの人連絡してみようとか。

その程度ならばどこの学校でもやってると思います。
ソルティー
逆にそういうことをもっと広く、もっとスマートに第三者ができたら負担軽減できそうですね。
M先生
そうですね!教頭として一生懸命やっていますが、この学校でもやっとの思いで今のとこ10数人は集まっています。

この辺りがスマートにできると本当に助かります。
ソルティー
でも10人もいらっしゃるんですね。
M先生
制度が分かって、「なんだこんなことで良いのか」って分かれば口コミで広がって入りたいなってなると入ってきますね

行けない時は行けないで良いって。

地域の人に聞いたら「行けない」ってなったら毎月6回の集まりとかに自分で登録しているにも関わらず「全部バツ付けるの申し訳ない」ってなるみたいです。

そこら辺も「全然構わないよ」って言いながら入ってもらってますけど、「あぁ、別に構わないんだ」って柔らかい雰囲気は大事ですね。
ソルティー
手助けする人も、手助けされる人も無理しない。無理させないって気持ちが大事なんですね。
M先生
あとは実際に入って、サポーターの人たちが「別に良いんだよ、適当だってー」ってなればなるほど入ってきやすいですね。

無理させないっていうのがお互いに一番良いです。
ソルティー
制度がキツければキツイほど入って来にくいんですね。
M先生
それがなんか田舎とか、地域かなって。

松葉小学校は「もう私はこの日来られないのよ」ってビシッと決まってるんですよね。

だから登録は60人くらいだけど実際動いているのは20人前後が主だったりしますね。

「登録はするわよ、でも出来ない時だって多いからね?」
そんなスタンスが出来上がっている人が多いですね。
ソルティー
それでも手伝いに来てくれるのはやっぱり想いがあるからなんでしょうねぇ。すごいです。

学校はいきなり言われても手伝ってくれる人材を探しだすのが難しい

ソルティー
学校に登録してもらって……地元の人も登録しやすい雰囲気にする。どんな制度が良いのか悩みますね。
M先生
大事なのはあなたがコーディネートするなら人材バンクをたくさん集めておくことではないでしょうか?
ある程度集めておいて、学校からの要望があればポンと出せると。
ソルティー
地域のことも分かってないといけませんね。
M先生
でも、そういうことをあなたが分かっていらっしゃって、教頭のような先生の要望を集約する人はすっごく楽になると思います。

パソコン、調理とか…こういうのが欲しいって投げるだけなので大変楽になりますね。それを学校だけでやれって言われると大変なんです。欲しいんだけどなーって言われても、要するに見つけるのが難しい訳なので。
ソルティー
ちなみに欲しいな〜、こういう人が〜って見つからないケースもあるんですか?
M先生
もちろんありますよ。
ソルティー
それはしょうがないものなんですか?
M先生
そうなります。伝統音楽とかで高学年に入ってるんですが、琴とか、尺八だったりとか和楽が高学年に必須なんです。でも、担任はそういうのできないので、あるCDかけてその単元終わりになるんですよ。

琴とか引ける人いるかなーって言われても、どこにどう連絡して良いのやらってことですよね。
ソルティー
確かに技術的にできる人がすぐ見つかるか?というと難しいですね。なるほど。
M先生
それがある程度県のほうでも、こういった人がいますよっていう一覧表みたいなものが来る時もあるんですよ。そういうものを把握してやれてれば良いんですけど、中々難しいんです。
ソルティー
どんな点が難しいと感じるんですか?
M先生
呼ぶのにも申請が必要なので、間に合わずその一時間は琴じゃなくてCDになってしまったりとか。

松葉では琴は20台持ってきてやってもらったりしてたんですよ。だってそういう人がサポーターさんの中にいらっしゃったから。

でも、中々そうはいかないですよね。担任に来た時に電話一本でOKよってなるものもあるし、ならないものも……多いのかなぁ。
ソルティー
電話一本で申請がない…っていうのが現場としては使いやすいことですよね?
M先生
はい。実際やってもらって手続きとかも簡素化されて、それこそ連絡さえすれば連携とってくれる。見つけてくれるっていう組織は学校はすごい助かるなって思います。

企業との連携や、外国語の活動は重要

企業とのつながり
M先生
あと、学校として薄いのは企業との連携なんです。某茨城のスーパーとかにしても生活のために行くくらいしかないので。
ソルティー
確かにあんまり聞かないですね。
M先生
お店に行って、裏側見せてもらったりとかじゃなくて、こういう仕事もやってるとか、実際に現場に入ってちょっとだけやってみましょうかーっていうね。そういう企業側との連携もできたら面白いですね。
ソルティー
そうですね。あとは某半導体の会社とか、某情報機器の会社とかいろんな企業と連携して、情報教育にしても、環境教育にしてもそういうことを指導してもらうとか、土作りとか…なんとかファームとか、その手の工場の人とか。夢が膨らみます。
M先生
人材派遣だけじゃなくて、企業側も社会科見学自由にして良いですよとかになったら面白いですね。
ソルティー
将来この会社に行きたい!なんて子供も多くなるかもしれませんね。
M先生
あと、一番大切になってくるのは外国語の活動ですかね。
これからの時代は名前はどうなるか分かりませんが、小学校の担任が外国語活動をやらなくちゃいけないものなので、ALTとかが入ってくれているんですよ。
ソルティー
外国語の活動にALTの先生は必須ですねぇ。
M先生
担任と一緒にやってくれていますけど、そこにもう一人通訳の人が入ったりとか、専門的にやってもらったりとか。ALTが来ない時でも担任とできるとかね。
そういうことができたら良いなって私は思ってますね。まぁ、そこまでは難しいかなーって思いつつ期待もしちゃいますよね。
ソルティー
確かにALTの先生って学校をグルグル回ってますからね。
M先生
そうです。一週間に一回程度なので、そんなに時数増やしたってしょうがないんですけど、教室じゃなくても常にどっかにいるみたいになると子どもたちはすごく。
ソルティー
呼んだら来る!みたいな。
M先生
そうそう、呼んだら来る!みたいな。
そういう感じでコーディネーターになってくれる人がいると、すーっごい助かりますね。私としては、そういうのやりたいだけにね。
ソルティー
他の学校とかは松葉のような取り組みをしたいと思ってたりしますかね?
M先生
どうでしょうね…。それでもある程度花の苗植えみたいな時ではあの婆ちゃんとあの婆ちゃんにいつも来てもらっているから声掛けようとか。その程度のやつは年間じゃないですけど、あるかなって思いますね。外部講師的な要素で言うと弱いかなって思いますね。

問題解決能力にも一役買いそう

ソルティー
人材バンクとして派遣ってのは、やっぱりやれたら得になりますね。
M先生
良いと思います。すごく。人材派遣するよって県は言ってくれたりするんですが、申請が必要なので…。
ソルティー
事務手続きですね。
M先生
そう、そうなんです。
ソルティー
報告も必要ですからね〜。いや、必要なのは分かるんですがw
M先生
そうなんです(泣)すごく良いシステムなんですが、そうなると授業に間に合わない時があって…。
ソルティー
もし、こっちでやるよって時はそういう手続きは簡素化したいと思ってます。
M先生
それをやる立場としては是非お願いしたいです。
ソルティー
私が前にICTの支援員としてやってた頃の話なんですが、その時は電話一本ですぐ直行でした。
M先生
それは非常に助かりますね。ここでは必ず業者に連絡なので…。
ソルティー
業者だと来るまでに何日くらいかかるんでしょうか?
M先生
3日以上かかりますね。それで委員会に連絡したんですが、しょうがないのですが、忙しいみたいで中々つながらず…。

業者に直接かけても「今はちょっと外出してまして〜」になっちゃうんですよ。
「今欲しいのよ!今!!」っていうね。
ソルティー
困った事態にはスピーディさが欲しいって感じですねw
M先生
そうなんですよね。
ソルティー
壊れた度合いによっては私も直せない時もありますけど、私だったら直接壊れた状態がある程度わかるので引き継ぎも楽でしたね。業者も壊れた箇所が分かると対応が早いんです。学校側だけだと何が壊れたのか伝えられないっていう。
M先生
そうなんです。機械音痴で……。ただただ分からない。「なんか動かない!」なんか動かないっていう割には「早くして!」とかね。
ソルティー
そういう点がICTだけじゃなくていろんな点で出来たら、もっと良い感じになりますよね。
M先生
そうですね。非常に助かります。
ソルティー
それでもやっぱり学校からお金払うって大変ですよね?
M先生
やっぱりそうですね。予算があるので、そこからは中々出せなくなりますね…。
ソルティー
これは提案なんですが、使ったら一回ブログを読んでもらうとか、学校側で呼んだら宣伝してもらう(ブログで書いてもらう)とか。そういうことならどうでしょう?
M先生
それなら良いと思います。そんなんならすぐ。
お金がかからなくて、小難しい手続きなかったら、もう最高としか言えないですね。
ソルティー
貴重な話、大変ありがとうございました!

インタビューのまとめ

では、今回のインタビューでのお話で大事なことをまとめます。

今回のポイント
  • 地域が協力的だと学校の精神的負担が大幅に減る
  • 地域との関わりが増え、大変なこともあるが楽しいと感じる
  • 技術的な面で相談しやすくなる
  • 地域が積極的になり、活性化される
  • 困った時や、人手が足りない時に協力してくれる

地域の人たちのやろうという気持ち、担任の心を解き放つ。重要なことはこの2つですね。

このお話を聞いて、皆さんの心が少しでも変わっていける一歩になるなら幸いと存じます。

コメントを残す

CAPTCHA


まちあるきプログラミング指導案 無料配布中

私たちが研究したノウハウを全部つぎ込んだ、プログラミング教育 第一弾“まちあるきプログラミング”の指導案を無料で配布することにしました。

多数のワークシートが付き、学校の先生からの監修も受けています。

あなたの授業に役立てられるよう今のうちにゲットしてください。

この記事を読んだあなたにオススメの記事