今回は学校運営協議会委員になった教職員の方の質問に答えていきます。
「学校運営協議会の第一回は何をすれば良いですか?」
はじめて学校運営協議会委員になった方に話し合う内容ってどんなものが適切か?ってことです。
正直、委員さんに伝えることが多すぎて難しいですよね。いきなりスタートしたなら尚更です。
地域の人も、いきなり委嘱されてワケわからない状態で来ているのですが、委嘱する側もどうして良いか分からないまま委嘱するなんてことはたくさんあると思います。
そんな中で僕が見てきたことを小出しにしながらお伝えしようかなと思います。
最初の学校運営協議会で伝えること
どのように学校運営協議会を立ち上げたか?にもよりますが、多くの学校はコミュニティ・スクールが何なのかも知らないし、今、学校がどういう状態か分からないことがほとんどでした。
なので、導入で伝えて欲しいのはこの2つです。
これからの学校のあり方と課題
まずはこれからの学校のあり方。
学校を取り巻く環境が急激に変化していて、やりたいけど追いつけない!ということ。でも、本当はこういう状態にするのが良い!とビジョンを見せるのが良いかなと思います。
とはいえ、校長先生が伝えることが多くなると思うので、ここは校長先生の手腕に大きく左右されるかもしれません。
まぁ、これは誰が伝えるんだ?ってところもあるので、難しかったらCSマイスターを呼ぶのが良いのかなって思います。
コミュニティ・スクールでできること
次に大切なのはそれらの課題や、理想像に向かってコミュニティ・スクールは役立つと伝えることでしょう。
集められた方は事前にコミュニティ・スクールの説明を受けたりはしていませんし、そもそも何なのかも分からないし、PTAと何が違うのかも知りません。
なので、コミュニティ・スクールが『理想の学校づくりに大いに役立つ』ということを知るのはとても大切だと思います。
最初の学校運営協議会で話し合いたいこと
伝えただけで終わってしまっては何のために集まったのか分からなくなってしまいます。
自己紹介と委嘱に関しては5分。導入は10〜20分で済ませ、残りの時間は熟議にかけたいところです。
話し合いたいことはいろいろあるんですが、一番大切なのは『目的のすり合わせ』になると思います。
集まった時点では目的がバラバラなので、そこの明確化を目指しましょう。
そのための議題としてはこんなのが良いと思います。
あなたの理想の教育ってなんですか?
これはかなり使える対話テーマです。
理想の教育って抽象的ですが、それぞれ明確に良いと思うものを持っていて、方向性の違いがあれば顕著に出てくるものだからです。
違いがあれば、その違いを受け入れて、どう学校に当てはめていくか?を議論できる。
深く深く入っていくことができるでしょう。
学校で一番困っていることは『○○です』。これを改善するには?
もう一つ例があるとすると、学校で今、一番困っていることを改善するには?です。
どこの学校でも困りごとは必ずあります。ない学校はほぼないでしょう。
それを改善するのはどうしたらできるか?はめちゃくちゃ悩み甲斐がありますし、具体案が出てきた時にプロジェクト化しやすいのもポイントです。
改善され、学校の教職員のみなさんにも「地域のみなさんと一緒にやって業務が楽になった」と実感できるようになったなら、協力者も増えてくるでしょう。
それぞれの違いを楽しむ
まぁ、最初だからこそ気を遣うことはあります。でも、気を遣っていても進まないのが学校運営協議会。
ここでこそ本音を出す。
むしろ、みんな「違いを楽しむ」くらいの気でいると面白いアイディアに繋がってきます。
ぜひ抽象的な問いかけから具体化に深く深く入っていってみてください。
より詳しく知りたい方はコミュニティ・スクールの作り方・進め方マニュアルをご覧ください。