今回も質問にお答えしていこうと思います。
CSや地域学校協働活動を一体的に5年以上進めていますが、持続可能な状態になっていくための条件整備として、特に力を入れていかなければならない点は、誰のどんな点でしょうか?
ありがとうございます。
すでに5年以上進めている…ということは、一定の成果を出せたということでしょうか。
そもそも5年以上継続している時点で素晴らしいと思って構わないと思います。
では、その上で持続可能な状態を作るために大事だなと思うことについてお話をしていきます。
持続可能になるために必須なこと
持続可能な状態になるということは簡単なことではありません。
続けるということは、揺さぶられ、悩む時期が必ず訪れるということです。
いつもずっと順風満帆…というわけにはいかないでしょう。
そんな時に必要なことは3つあります。
立ち戻り、揺さぶられても、戻ってくる本質的に大事な軸
揺さぶられた時、なぜ揺さぶられているのか?ということにもなります。揺さぶられるということは『迷いがある』『分からない(もしくは忘れてしまった)ことがある』ということでもあります。
その時に最も大事な軸を問われているということでもあるんですね。
じゃあ、その大事な軸ってなんだろう?
それはその地域ごとに違います。関わる人によっても違います。でも、必ず共通点があります。
そこが軸です。
みんな違って良いを許しながら、みんながOKと思える共通項。
大事な軸をもう一度を見出すことを『諦めない』ことが大事じゃないかなと。
そもそも簡単に軸なんか見つからないのです。今まで最高だと思っていた軸が実際はそうでもなかったということもあります。トラブルのたびに、また一つ軸に近づく。そのくらいの進捗なんです。
そして、それで良いと思う。
そうやって諦めなければ必ず近づけるもの。それが軸です。
別け隔てなく認めあえる居場所
今は簡単に人を区切って、隔離できます。学校では特別支援教室などがそうです。フリースクールもそうです。
でも、社会はごちゃ混ぜです。そうしてゴチャ混ぜになった空間では、多くの人は異質に感じるでしょう。嫌だなって思うこともあるでしょう。
でも、そういう人がいるんだってこと。そういう考えもあるんだってこと。
むしろ、どうしてそういう考え方なのかを知ろうとすることが大事だったりします。世界は一人では支えられません。
いろんな人がいて、やっと成り立っているんです。
そういう違いがあるからこそ、その違いから、自分の新たな側面に気づけるものなのです。
自分では見えていない世界。それを異質だ!と思って排除するのではなく、そういう世界があることを認め合って、学びを深めていく。
そうやって誰も排除されない居場所を作る。それが本当に安心・安全な居場所となるのです。
新しい価値にチャレンジできる空気
今までうまく行っていたことを続けることは停滞であり、退化であると言います。
世界は変わり続けていて、特に最近は世の中のペースが認知できないほど早いです。
しっかりついていこうと思っていても、変化が激しすぎて、振り落とされてしまうこともあるでしょう。でも、そんな中でも大事なのは『行動を起こす』こと。
行動を起こすことが正解なのであって、成功か失敗か…ではないというところが重要。
少なくとも0でないので、何かしらの学びに繋がってくるわけです。
ただ、持続可能ということはチャレンジし続けられる環境でなければいけません。
そのためにはチャレンジした人を応援できたり、感謝したりすることが当たり前になっていく『雰囲気』を作ることが大切なのではないかと思うのです。
この空気は簡単には作れませんが、ポイントは賛美と感謝だと思います。
行動した人を褒めたり、感謝したりする。
その空気は徐々に伝染していくので、良い空気感で満たされれば、全員で成功できる空気感にもなれるかなと思うのです。
組織はあなたが作っている
持続可能になっていくためには、さきほどの3点を踏まえた組織として成熟することが重要になってくるのではないかなと思います。
でも、組織の最小単位は『あなた』です。
特に力を入れていかなければいけないのは、『あなた』という存在がどのような貢献をし、何ができて、何ができなかったのか?を毎日考えていくこと。
これが全員自然にできるようになった時、それは組織として成熟した状態になっているはずです。
でも、いきなり組織ではなく、あなたがまず何ができるのか?を考える。
これが一番大切なことです。
より詳しく知りたい方はコミュニティ・スクールの作り方・進め方マニュアルをご覧ください。