ピットインカードについて

子どもの隠れた悩みが発見できる

ソルティー
ソルティー

いい流れが来ましたね。ぜひピットインカードについての宣伝というか「こんな感じで作ったんです」とか「こんな使い方できるんです」とかって宣伝をちょっとしてもらいたいんです。

原さん

ありがとうございます。ピットインカードって一言でいうと『子どもたちの隠れた悩みがぱっと解決できる魔法のカード』っていうコンセプトで作ったんですね。

その中でもいろんなカードがあるんですけども、例えばテーマカードっていうそもそも何について話したいのか?を子どもたちに聞きながら、子どもの悩みあるあるトップ10をまとめたカードです。

こういうカードから何を話したいのかってのを明確にして、この質問カードってどういう質問をプロのコーチはしているのかっていうのをまとめたものです。

カードを覚えたりしながら使ったりとかするのもいいし、代表的なのは『フィーリングカード』ってよばれる子どもたちの気持ちとか現れていないホントの気持ちを引き出すためのカード。

こういうのを使ってコーチングをするんですけども、例えば「星の王子様は大切なことは目に見えないんだよ」っていう名台詞があるんですけど、僕からすると「もし目に見えないだったら目に見えるようにしたったらいいんじゃない?」っていうのが僕の認識で、子どもたちが今どういうことを考えているのかっていうところを目に見えるようにする。

子どもたちはすごい感受性豊かな一方で それを表現するためのボキャブラリーはどうしても大人より少ないです。だから自分の言いたいことがあっても上手く伝えることが難しかったりする。伝わってないなって感じると泣いたりとか怒ったりとかいじけたりしちゃう。でも言葉としてまだ出ないかもしれないけど、選ぶことはできるんです。

「今日学校どうだった?」ってこのカードの中から選んでっていったら「あっこんな感じだったんだよ」って言ったりすると、「え、なんでなんで?」って聞きたくなっちゃうじゃないですか。

ソルティー
ソルティー

なんでそんなに湯船につかって幸せそうなの?みたいな。それって言葉では表現難しいですもんね。

原さん

実は今日学校でゆったりした気持ちで授業受けられたんだよって聞くと、親が知りたいのはその理由なんですよね。

ソルティー
ソルティー

どんな授業だったのとかね。

原さん

そこで、学校でどんなことがあったのかとか親御さんだったりとか先生だったりとかが知ることができるんじゃないかなって思います。

このカードができるまでは、今日学校どうだったっていったときに少なからずの子が「まぁまぁ、別に、普通」みたいな。

3大リアクションをしちゃうことが結構多いんじゃないかなと。

ソルティー
ソルティー

「まぁまぁだよ」とか「楽しかったよ」「まぁ普通だったよ」とかなんかいいますよね。

原さん

親としては「何がまぁまぁだったの?」っていう理由が知りたいんですよね。こういう感じで聞いていくと、理由が引き出しやすくなってくる。

で、学校はどうだった。これがどんな感じだったらホントはよかったって感じで話を聞いていって「これがホントはこうなってるならいいなぁ」というのが出てくると、未来に向けたポジティブな作戦会議ができるようになってくる。

多くの場合、こんな感じだったって子どもに言われると動揺して、「何があったの?」とか「どうしてそうなったの?」とか過去の原因探しになっちゃうんです。
でも、「これがどうなったらいい?」ってきいて、「こうなったらいい」って出てきたら、未来に向けたポジティブな作戦会議をすることができると思うんですね。

なので、原因を探すのも大切なことだと思うけれども、再発防止やよりよく未来を生きていくための作戦会議ができるようになってくるといいな。
なのでカードを使いながらコーチングができてコミュニケーションをもっと気楽にできるっていうコンセプトで作ったのがこのピットインカードになりますね。

ピットインカードを使うと効果的な場面

ソルティー

いいですね。保護者さんの目線で語ってくれましたけど、ピットインカードを学校に使いたいって言った場合、どんなシーンで使うといいとか思い浮かんだりしますか?

原さん

学校で使ってることもかなり多いですね。例えば保健室に置いておいてくれるっていう学校がかなり多いです。

ソルティー
ソルティー

保健室?

原さん

子どもたちって保健室など悩みとか話してくれる環境ってピット・インできる場所でもあるかなと思うんですよね。

ソルティー
ソルティー

そういうピットインね。

原さん

そうなんです。そこで、「どういったことがあったの?」って聞いていく中で この複雑な心理模様をカードを使うことで明るくなれるんですよね。

こういうのを話しながら子どもたちの本音を話していって、またそこから教室に戻っていったりってところで活用してくれてる学校もかなり多い。
あとは子どもたちと一緒に目標設定をするときも「じゃあこの班はこういうことを大事にします」や「何を大事にしたいか?」も一緒に決めることもできます。

また、ある学校だとどうしても座ってることが難しいっていう子がいたんです。
そのときに、学校の許可を得て「今座っているときにどんな気持ちでいるのか?」っていうのを子どもが机の上にカードを出しておく。
そうすると、先生からするとこの子には積極的に話しかけるよりは「ちょっと見守っておこう」っていう選択肢が生まれたりする。

例えばクラスビルディングでも、個性は違うんだけどタイプが似ている子っていますよね。ノリがいいタイプの子たち、静かにゆっくりとしたのが大好きな子達とか。

そういう子たちをグループ分けをして、それぞれの意識の矢印がどこに向いているのかを見える化してみて、この子たちがどういう感じで行くとクラスがよりまわりやすくなるかを一緒に作戦会議することもできますね。いろいろと使いようがあるカードです。

ソルティー
ソルティー

いいですね。全部で何枚あるんですか。その感情のカード。

原さん

感情のカードは全部で23枚ですね。質問のカードは全部で20枚。黒板のカードは全部で10枚ですね。

ソルティー
ソルティー

なるほどね。買おうと思ったら アマゾンとかで買えるんですか?

原さん

アマゾンにはないんですよ。

ソルティー
ソルティー

ないんだ。

原さん

ピットインカードって検索してもらって協会の日本親子コーチング協会のHPから購入することができます。

ピットインカードの本がおすすめな人

ソルティー
ソルティー

なるほどね。じゃあもう一つカードだけじゃなくて本があると思うんですけど、本はどんな人におすすめですか。

日本文芸社
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原さん

この本は主には子どもと関わる方すべてですかね。

特に親御さん向けに書いた本ですけども先生方にもコーチングの考え方が、すごく学べると思うしカードの使い方がすごく理解できると思うので、子どもたちと携わる方に読んでもらいたいと思ってますね。指導者とかはそうかもしれないですね。

これすごいんですよ。カードが付いてるんですよね。

ソルティー
ソルティー

本についてる(笑)!

原さん

なので、もちろん全然素材とかは違うんですけど、この本が出て若干ピットインカードの本体のほうの売れ行きが暗雲立ち込めるみたいなことがあってですね。

ソルティー
ソルティー

これでええやんって話になっちゃったんですね。

原さん

でも素材とか全然違うんですよ。結構気楽にやってみたいなって方に、この本はおすすめしたいなって思いますね。

ソルティー
ソルティー

なるほど。「ちょっとやってみようかな」とか「コーチングに興味ある」とか「子どもの心理状態をカードで表してみるってどういう感じなの?」とかそういう人に読んでほしいということですね。

原さん

そうですね。

ソルティー
ソルティー

ありがとうございます。じゃあもう一つの本「叱らない技術」ってあると思うんですけど、叱らない技術っていうのはどんな人におすすめの本ですか?

原さん

これは明示図書っていう主に学校の教材とかを卸している出版社なんですけど、教師のための叱らない技術って書いてあるんですよね。だから主に読んでほしいのは学校の先生方や塾の先生など「子どもたちにいろんなこと教えていきたいな」って思ってる人が主に読んでほしい方になってます。

もちろん親御さんが読んでもすごく学びになるようなケースがあると思うので、そういった方にオススメしたいなって思ってます。

ソルティー
ソルティー

なるほど。ここ読んだほうがいいよってところありますか?もしくは「ここわたし好き」とか頑張ったとかでもいいですよ。

原さん

コーチである僕と、小学校の教員である庄司寛之先生って方との共著になってるので、二人の今までの子どもとの関わり方の集大成のような本になってるんです。

コーチングについても学べるし、コーチングのスキルについても書かれているし、それをもとに庄司先生が、例えば日常の問題場面での叱らない技術のやり方っていうので挨拶をしないときの叱らない技術だったりとか、子どもが返事をしないときの叱らない技術だったりとか。
具体的な場面場面において庄司先生がどういう風にやっているのかがまとめられています。

自分は今こういうところが子どもたちに対峙するときに悩みなんだよねってところを目次のところから選んでもらって、そこをちょっと読むところからスタートするのが読みやすくていいんじゃないかなって思います。

コーチングをやりたい教員に伝えたいこと

ソルティー
ソルティー

なるほど、ありがとうございます。では最後の質問です。
これからコーチングをはじめようと思っている教員がいるとして、その方に対してなんかそういうメッセージができたらいいかなって思うんですけど。どうでしょう?

原さん

ぼくはコーチングを学んだからコーチになれるってわけじゃないと思っていて、コーチってどういう人かっていうと、「誰かを応援したい」とか「誰かの力になりたい」って思ってる人がコーチだと思ってます。

先生方も子どもたちを応援したいとかいう気持ちがあるからこそ、先生になるっていうのを選択されたんじゃないかなって思ってるんで、先生方の中にはすでにコーチングマインドが十分に備わってると思っています。

その上で、「もうちょっとスキルを学びたい」とか「あり方を学びたい」ともし思うんであれば、日本親子コーチング協会は大人と子どもたちとの関わり方を大切にしながらコーチコースとかも運営したりしています。もしそこに興味がお持ちいただけとしたら、お越しいただけるとすごく嬉しいなと思っています。

現役の先生も学びにきてくれていたりして、先生の横のつながりとかも協会の中ではできているし、あとは育休や産休中のお母さんの先生たちも来てくれていて、「自分のセカンドキャリアどうしようかな?」っていう方も結構来てくれます。

いろんな先生方とのつながりを増やしたい、ママ友増やしたいだったりとか 素敵なコーチング学びたいだったりという方はお越しいただけるといいんじゃないかなって思っています。

ソルティー
ソルティー

なるほど。わかりました。ありがとうございます。

コーチングを通じて子どもとの接し方やクラス運営を見直そう

コーチングという言葉自体はいろんなところで聞く機会が最近はありますが、いざ自分がコーチングをする立場になったり、逆にコーチングを受ける立場になると意外とわかってない方も多いです。

これからの時代、学校の先生はただ『教える』だけではおさまらずマネジメントや傾聴など様々な要素が必要になる場面が出てくる可能性もあります。

まずはコーチングを通じて、今一度子どもとの接し方やクラス運営について考える機会になればと思います。

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