本校では、新型コロナウイルス感染症対策として休校装置が取られた場合には、今後はオンライン授業(リアルタイム)を全教員が実施をしていくように指示されています。

本校の現場の先生にとってのオンラインでの授業のハードルは下記の通りです。(1(難易度:高)>4(難易度:低))

1.リアルタイムでのオンライン授業
2.授業動画を撮影した上での配信方授業
3.課題配信により書面でのみ意思疎通を行う文通型授業
4.一方的に課題のみを送る押し付け型授業

私には昨年度のコロナ休校期間でのオンライン授業の経験と、ティーチャーズアソシアでのオンライン活動をしてきましたので、ICT能力に心配はしていません。

しかし、他の多くの先生方は、簡易的なオンライン授業の方法などのレクチャーを受けてはきましたが、正直パニック状態です。

その理由をいくつか考えてみました。

リアルタイムで行う意味を理解していない

online授業配信

そもそも何故今回リアルタイムでのオンライン授業に踏み切ったか。
それはただ単純に見栄えが悪いからです。

端末があり接続状況が取れている以上、配信型の授業よりも実際にリアルタイムで接続して授業をした方が、”やっている感”があると判断しての指示です。

しかし、結果としてそれは多くの教員にとってやらされる授業になります。

結局のところ、普段からチョーク&トークのみの教員は、オンラインでもチョーク&トークを求めるのです。

オンラインでできること、オフラインでできることの差別化を図り、利点を最大限に活かす授業が必要です。

そのためには、見てくれだけのオンライン授業の方法だけを学ぶのではなく、オンライン活動の真の価値を教員自身も経験しながら、見極める必要があります。

オンラインでできること

画像2

オンライン授業のメリットをまとめました。

1.全体が見える
2.自分が見える
3.チャットが使える
4.場所の移動と費用がかからない
5.家でできる
6.下半身はラフでできる
7.ペア、グループワークが簡単にできる
8.画面共有で共同注視ができる
9.ながら授業ができる

他にも挙げれば、いくつもあると思います。

オンライン授業では、このメリットをいかに組み合わせて使っていくかで、出来上がるものも大きく変わっていきます。まずはこの良い点を意識するところから始めてみるのが良いです。

そのためには、やはり教員も経験が必要です。

オンラインの良さを分かっていないのであれば、配信方の方が楽だしリアルタイムの意味がないというのも至極当たり前の意見です。

実践あるのみ

成功失敗挑戦の道標

だから、とにかくやってみることです。やらないことには何も始まりません。

失敗を恐れてこれらのメリットに目を瞑り、既存の方法に囚われてしまうと、間違いなくオンライン授業(リアルタイム)は失敗します。

成功の反対は失敗ではありません。成功の反対は”何もしない”です。

私自身、昨年度から多くの失敗を重ねながら経験を積み上げてきました。

・100人にオンライン授業を実施しようとして3~6名しか来ない。
・自習部屋を開け、1人しか来ない。
・配信授業を作り出したが、視聴回数は生徒の1/5程度。

でもその都度、生徒のニーズやこちらの改善点も見えてきました。

成功のノウハウを学ぶだけでは、うまくいきません。

自分でチャレンジして感覚をつかんでいくことこそ、成長へとつながります。

多くの常識が移り変わっていくVUCA時代と言われる現代、新しいことにチャレンジしていく精神は、生徒にも、そして教員にもこれから求められる必須スキルです。