感染症対策として学校が休校となった場合、本校の高校は全てオンライン授業(リアルタイム)で行われています。
授業外の講習やセミナーもその例外ではありません。
私の担当する放課後の講義もオンラインで実施する予定でした。
急な休校でしたので、講義は体力が残っている方限定で行う旨を生徒にメールしたのですが、生徒も疲れているようで参加者はゼロでした笑。
オンライン授業については先日こちらの記事にもまとめましたが、実際にオンライン授業デーの1日を過ごしてみて、改めてオンラインのメリットデメリットを感じました。
コロナ感染症対策は完全無視でもOK
オンライン授業のいいところ
まず一つにオンライン授業(リアルタイム)のいいところはこちらの記事にも記載しましたが、改めてオンライン授業(リアルタイム)を実践してみて、利点を感じることができました。
- マスクなし
表情が見えるので、生徒のちょっとした反応などを見逃さずに授業ができます。 - ソーシャルディスタンス
人と人との距離を意識せずに伸び伸びと授業を受けることができます。 - 対話の制限なし
教室では気を張るグループワークやペアワークも、オンラインであればお構いなしです。 - 意見共有
教室では何かしらのツールを利用して、それを投影してとしていたり、共有したりとしていたものが、オンライン授業(リアルタイム)では、チャットを活用して瞬時にできます。 - 教室までの移動なし
楽々笑?? - 授業の復習
レコーディングすればいつでも振り返られます。
な他にもいくつもあります。
Face to Faceから生まれる安心感
久しぶりに生徒の顔や表情を見て、安心感があったのは言うまでもありません。
休校というと誰でも不安になるのは当然です。
しかし、そういった時にお互いの顔を確認できることで、安心できるのもまた事実です。
オンライン上での活動とはいえ、こういったことを完全に無視した中で伸び伸びと授業を行えるのは、久しぶりの感覚でした。
一方で反省点も、、、。
しかし、同時にオンライン授業(リアルタイム)の難しさも感じました。
今日の授業の流れ
- 連絡
- 発問
- ブレイクアウトで別れて対話
- 全体共有
- 発問
- ブレイクアウトで別れて対話
- 全体共有
- リフレクション
と言う流れで行ったのですが、正直休まる時間がない笑。
おそらくまだ管理しようという考えが出てしまっている部分があるので、疲れてしまうんだろうと思いますが、どうしても全体把握をしようとしてしまいます。
そしてそれがオンライン授業を難しくしてしまっているのです。
このオンライン授業(リアルタイム)で何をしたいのかを考える
全体共有の際も、チャット機能などをもう少し活用すればよかったのですが、共有時間はほかの子も聞いてはいますが、どうしてもコミュニケーションが1対1になってしまいました。
”慣れ”と言えばそこまでかもしれませんが、教員としてのマインド、オンラインを楽しむ気持ちがまだまだ足りていませんでした。
いや、オンライン授業(リアルタイム)だからこそ”ゆる〜く”をテーマに活動できればと今になって思いやられます。
わざわざ慣れないオンライン授業(リアルタイム)を活用してまで、授業をするからには”何を大事にしたいのか”を忘れてはいけません。
私は、今回の授業で少しでもお互いの対話の時間を作って、安心感を生み出せたらなと思っていました。
しかし、先生病の”ちゃんとやらなきゃ”っていうのが出てしまったようです。
家は自分のくつろぎ空間
土足では入らない
誰にとっても自分の家はくつろげる無防備な世界です。
オンラインでの授業は自宅という安心安全空間にいる中で、学校、つまり外部の人とつながるため、公私の切り分けが非常に難しいのです。
自宅からオンライン授業(リアルタイム)をする先生であれば、そのことも十分理解してもらえます。
しかし、多くの先生は学校で、学校の端末でオンライン授業(リアルタイム)をするため、その観点が抜けてしまいがちです。
教員も生徒も、学校や先生、友達がお互いにお互いのお宅にお邪魔しているという感覚を意識しなければなりません。
確かに寝っ転がって話したり、髪はボサボサパジャマのままという姿での受講は、学習に向かう姿勢としても、人と会うという観点からしても失礼ですので、正すべきとは思います。ですが、給水をしたりお手洗いに行ったり食事を摂ったりといった部分については、制限すること自体違和感を感じます。
ですから、教室での授業と同じくオンライン授業(リアルタイム)も場作りが絶対的に必要になります。
一気に安心感と熱量を生み出すアイスブレイク
ですから、アイスブレイクなくして、オンライン授業は成り立ちません。
先生は万全の準備をして授業に挑んでいるかもしれませんが、生徒にとっては矢継ぎ早にどんどんと新しい先生がやってきて授業をします。
心も体も頭も、切り替えができていません。
だからこそ、簡単なアイスブレイクは準備体操として絶対に必要です。
例えば
- 今日の朝ごはんは?
- 今日の起床時間は?
- お昼休みに何しよう?
など簡単なチャットで答えられる時間を作ってもよし。
簡単なカードゲームをしても良し。じゃんけんでも良し。
とにかく、オンライン授業(リアルタイム)での安心空間を作ることを思い切り楽しみましょう。
できることから少しずつ
ICT教育について考える時、雑誌やネットニュース、イベントなど、表に出てくるのはとても最先端でスマートな実践です。
しかし、実際にはそう簡単にはいかないですし、そのような実践もたくさんの失敗の上にあるということを忘れてはいけません。
いきなり理想を追い求めるのではなくて、少しずつチャレンジをしてできることを増やしていくことが大事です。
私の今回のチャレンジの最終ゴールは”生徒に全体の場で発表をしてもらうこと”でした。
実際にはそれが少しうまくいきませんでしたが、「これはあまりうまくいかないのか」という経験も同時に手に入れました。
新しいことをするのはエネルギーが必要で疲れますが、そこに楽しさを追求していければ、その経験がまた次へとつながっていきます。
成功の反対は失敗ではありません。成功の反対は何もしないことです。
1つ1つの失敗も成功への階段と思い、また新たにチャレンジしていきたいものです。