質問をいただきました。
いつも楽しく聞かせていただいています。質問ですが、地方の人口減少・少子高齢化の課題を解決するにはどうすればいいでしょうか?
地域コミュニティが解決の鍵になりますか?ソルティさんの意見を聞かせてください。
ラジオから質問いただきました。いつも聞いていただき、ありがとうございます。
人口減少・少子高齢化問題を解決するために働いていらっしゃる方なのでしょうか?
いつもお疲れ様です。
僕が回答するのもおこがましい問題となる社会問題ですが、質問の答えは多岐に渡りすぎてしまうほど大きな問題です。なので、今回は地域コミュニティに絞ってお話をするとしましょう。
人口減少がどうして起こるのか?
人口減少は大体、2つの原因で起こっていると感じています。
多くは質問にもあったように『少子高齢化』になってしまっていること。
もう1つの要因は地域に残る理由がない、仕事の働き口がないということで、『人口流出』にあると思います。
少子高齢化の原因
少子高齢化は単純に結婚し、子供を授かる率が低くなっていることと、子供を何人も作ろうという家族が極端に減ってしまっていることが原因かと思います。
この少子化によって将来生じる問題として、労働力不足、年金などを支払う層が減少することによる社会保障負担の増大、労働力不足による経済成長の鈍化が考えられる。
また現在少子化だけでなく、晩婚化・未婚化も進行している。子どもの数が減っているだけでなく、結婚する人の数自体が減少しているのだ。少子化が進む原因として晩婚化・未婚化の進行が影響していることは容易に考えられる。
社会保障負担の増大、晩婚化、未婚化の影響が大いにあるというのは誰しもが分かるところです。
しかも、結婚しても子供を作らないという宣言をする人や、子供を授からずに離婚をしてしまう方もかなり多いです。
この背景には若者の考え方が「好きなことを優先する」、「何かと縛りがあることを嫌う」に変わってきたことと、日本全体が不景気に陥っていて、あまり出費をしたがらないという傾向になっていることがあるかなと。
僕の知り合いも結婚というイメージが「お互い価値観が違う人同士が一緒になるって大変そう」という方も結構いました。
そもそも結婚や、子育てに対して縛りがあるとか、大変だとかいうイメージが先行してしまっていて、ツライと思うことは、そりゃ誰もやりたがらないのかなとも感じます。
僕の妻も結婚はしたくないって最初言ってましたw
人口流出の原因
人口流出でいうと、そこにとどまり続ける理由が薄いというのがあると思います。
若者の中には「早くこんな田舎飛び出して自由になりたい!」という方と、「この田舎が好きだ!何とか住み続けたい!」という2種類がいるなーって思います。
ただ、働き口がなかったり、働いた先で出向や、派遣させられたりすると、他の地域に強制的に異動になったりもあるなと思います。
何とか住み続けたい!という方でも、そこを断ったりはしにくいし、異動がない仕事先を探すのは結構大変な道なのかなとも。
地域コミュニティは人口減少を抑える鍵となるのか?
それを理解した上で、地域コミュニティが人口減少を抑える鍵となるのか?というと、僕は長期的な目線で見れば、人口減少・少子高齢化に歯止めをかけたりすることはできるとは思います。
僕が大事だと伝えていることの2つに見本になる人(メンタリング)と、見本になる自律した人たちによる地域コミュニティがあるのですが、この2つには仕事は自ら作り出すという力と、その地域を好きになっていく効果はあると思います。
なぜ自分で考え、動ける人が必要か?
地域には必ず解決したいという課題が存在しています。
考え、動ける人のことを自律型の人材と言いますが、その地域の課題から、仕事を作り出していく能力があります。
近い生き方だとフリーランスが近いでしょう。
そして、町はその地域に住んでいる一人ひとりが役割を認識し、町になっているのです。
それを踏まえれば、地域で担えていない役割が必ずあるハズで、それがなければ困りもしないし、課題も生まれないのかなと。
人口減少に目を向けるよりも、その地域で何がどのくらい足りないのか?を調べたり、そこに対処できる人を集めたりすることのほうがよっぽど大事だなと僕は思いますし、そういう魅力のある町にしていけば自然と人は集まってくるのかなと思います。
住みにくいと感じる町には住みたくないし、住み続けたくないっすよね〜。
地域コミュニティの持つ絆が人口流出を防ぎ、新たな人を呼ぶ
オンラインが盛んになった今でも地域コミュニティの絆はとても重要だなと感じています。
今まではオンラインの価値が小さかったけど、今は逆転減少が起こっています。オンラインが日常にも溶け込み、実際に会うという価値が高まっているのです。
逆にこれからはオンラインが日常で出会う場になり、オフラインで会うことにプレミアム感というか、レア感が出てくる世の中に変化していきます。
そうした時に多くの人がリアルで集まる場は、より価値の高い体験になっていくでしょう。
では、リアルで集まる場は?というと、それが『地域コミュニティ』なんだと思います。この地域コミュニティの魅力が高まれば高まるほど、そこから離れがたくなっていきます。
そして、逆に他の地域から引っ越しする方も出てくるかもしれません。
また多くの人が集まるということは出会いの場にもなるということです。今の20代はマッチングアプリなどを使って、『友達を作る』ということが当たり前に行われています。
一昔前だと彼氏・彼女を作るためにマッチングアプリが使われていましたが、使われ方が大きく変化したなぁと感じるますね。
そのように壁を感じないフラットなコミュニティであればあるほど、結婚や、出産というおめでたい話題が出てきやすくなるなと思います。
マッチングアプリで友達を作るなんて世代は変わったもんだなぁ。
地域コミュニティによる人口減少抑制は長期的な目線で見る
さきほどの話は僕の個人的なお話でしたので、合っているかは分かりません。
ただし、人口減少はとにかく単純な話で減ったならば増やせば良い。というか、それ以外に方法はないのです。
移り住む人が増えたとしても、移り住まれてしまった側がいるわけで、日本の総人口、世界の総人口が変わったわけではありません。
人口ピラミッドがツボ型になった日本を今の時点で一気に救いたいなら、世界中の外国人を日本に移住させ、子供を産ませる…なんて過激なことくらいしかないかなーと。
本当に注目すべき大きな課題は日本の総人口、世界の総人口を増やしていくこと。
一気に変わらないということを自覚し、これからどんどん子供を増やしていくしかないかなと思います。
そのためには出会いを増やし、働きやすい場所を増やし、幸せだと感じる人を増やし、幸せを見せていくこと。
「早くこの人たちのように幸せになりたい!」という見本になる人をどんどん増やすこと。
ま、うちは4人の子がいるんで、ある意味、良い見本になりそうです。
そんな人たちが集まる場を作ること。
それが地域コミュニティのできることです。そんな素敵なコミュニティがたくさんできたら…、いつの間にか日本の総人口は増えていて、人口減少なんて考えなくなっていくのかなと思います。
より詳しく知りたい方はコミュニティ・スクールの作り方・進め方マニュアルをご覧ください。